カップ1部Aグループ第3節


ジェフユナイテッド市原・千葉レディース vs INAC神戸レオネッサ⚽️



蒸し暑い1日でしたね目


フクダ電子アリーナで行われた、ジェフ市原・千葉レディースとINAC神戸レオネッサの一戦。
アリーナの天井から、時折、涼しい風が通り抜けていきました。


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川澄奈穂美選手の国内ラストマッチでもあり、神戸からも多くのサポーターが駆けつけていましたね。


両チームのスタメンは…



【ジェフL】

   20小澤寛 26松浦渚

10深澤里沙       8安齋結花
    7鴨川実歩 13瀬戸口梢

2上野紗希 18磯金みどり 3櫻本尚子 24千野昌子

      17山根恵里奈

【INAC】

    10大野忍 11高瀬愛実

14京川舞         7中島依美
   16チョソヒョン 18杉田妃和

3鮫島彩 4田中明日菜 5甲斐潤子 2近賀ゆかり

       1武仲麗依




ボール支配率でやや上回ったINACが積極的に裏を狙いますが、コンパクトな陣形でラインコントロールも丁寧なジェフの最終ラインを崩しきることはできず…。
逆に、ジェフは奪ってからのカウンターを狙いますが、前線での連携がなかなかうまくいかず…右サイドの安斎選手やトップの松浦選手が個人技でシュートまで持ち込む場面も見られました。

なかなか意図的に崩せないINACは、意図的に中盤で落ち着かせてから裏を狙う形に。
その修正が徐々に効いてきます。

左サイドを高瀬、大野、鮫島で崩し、高瀬選手が中に入れたボールを受けて反転した京川選手の裏へのクロスを、近賀選手が絶妙なトラップからゴール左隅に流し込み、INACが先制!⚽️1-0


このゴールで流れはINACに傾きかけましたが…ここで前半が終了。


そして、後半はまた流れが一変。



ハーフタイム にジェフLは小澤選手と松浦選手に代えて、菅澤優衣香選手と西川彩華選手の主力メンバー2人を投入。再び前線からのプレッシャーが息を吹き返します。西川選手がボランチに入り、鴨川選手が一列前へ。
一方、INACも高瀬選手に代えて増矢選手を投入。流れを変えるスーパーサブの登場で、試合は動きを見せます。


53分 ジェフL カウンターから、セカンドボールを拾った深澤選手のシュートはゴールの僅か左へ。

その流れから得たCK。鴨川選手のキックに菅澤選手がヘディングで合わせ、ボールは枠内へ。しかし、ゴールライン上で京川選手が頭に当ててブロックし、ボールはバーに当たってゴールならず。

さらにその2分後には、安斎選手とのワンツーで抜け出した千野選手の気味のボールを菅澤選手が合わせますが、これはINAC守備陣がブロック。こぼれ球を鴨川選手が前方に蹴り出し、瀬戸口選手がヘディングで合わせたボールは再びバー。
ジェフの猛攻が続きますが、INACも鉄壁を築きます。

そして、71分。

大野忍選手に代わって川澄奈穂美選手がピッチに登場。京川選手がトップに入り、川澄選手が右サイドへ。

「ナ・ホ!!」コールの中、川澄選手が早速見せ場を作ります。

左サイドで鮫島選手のクロスを中島選手が頭で流し、杉田選手とワンツー。中島選手が中に入れたボールに走り込んだのは川澄選手。

決定的な場面でしたが、上野選手が体を当ててブロック。ボールは僅かにゴールの右へ…この日一番会場を沸かせた場面でしたね。


73分 ジェフL 瀬戸口梢→三橋明香

77分 INAC 左サイドで増矢選手の縦パスに抜け出した京川選手が山根選手と1対1。逆サイドを狙ってループシュートを選択しますが、ボールは僅かにゴールの右へ。

アディショナルタイム、ジェフが最後の猛攻を見せますが、ここもINACは前線の選手まで戻ってきて守備。この一戦にかける思いが、ゴール目の必死の守備に表れていました。

そして、ここでタイムアップ。
1点を守りきったINACが2連勝。

試合後には、アウェイにも関わらず、ジェフL側の配慮で川澄選手の挨拶がピッチ上で行われ、アットホームな雰囲気の中で選手同士の記念撮影も行われていました。

このオンとオフの切り換えの早さや、それを温かく見守るサポーターの雰囲気づくりもかったですお願いアップアップ



試合を振り返ってみると、意図的な崩しはどちらも多ありませんでしたが、試合の中で戦い方を少しずつ変え、少ないチャンスを生かしたINACの修正力が光りました。



まず、久しぶりにFWのポジションでもプレーした京川舞選手。

「ナホさんを勝って送り出したいという気持ちはもちろんありましたし、良い意味で意識しすぎず、プレーできたのも良かったと思います。(ループシュートを放った決定機について)感覚が大事なのに、考えすぎました。自分自身、サイドだけで生きる選手じゃないということは分かっていますけれど、中での関わりや、鮫(島)さんとの崩しも、まだまだ精度を上げて行かなければいけないと思います。でも、シュートまでいけるシーンは増えてきているので、その回数を増やしていきたいです。
(チームとして意図的に崩す場面は)3人目の意識とか、人を追い越す回数、イメージの中で崩せるシーンはまだまだ少ないです。
(代表へのモチベーションについて)常に代表に選ばれたいという気持ちはもちろんあるし、前のワールドカップに比べたらその気持ちももっと強くなっていて、自分を選んで!というぐらいの気持ちでいます。もっとチームで結果を残さなきゃいけないし、自分が引っ張るという気持ちをもっと表現できたら見てもらえるかな、と思います。周囲に要求する前に、言われっぱなしになってしまいがちなので、自分からももっと(周りに)要求する回数を増やしていきたいです。高校の頃や、アンダー世代の代表の時は怖がられていた時もあったんですけどね…。周りが自分のプレーを理解してくれているのはありがたいです。まずは、自分が変わらなきゃいけないですね。練習の中でやってきたことをピッチで表現するのは自分たちなので、それはキャプテン(高瀬選手)やしのさんとも話しています」

一方、ジェフは良い形を作りながらも、バーに弾かれるなど不運も重なった印象でした。

特に前線では若手を積極的に起用した三上監督。足りない部分を上げていきました。

「2列目をコンパクトにしてディフェンスのところでボールを奪いにいこうと。ボールホルダーに対しても良い形で奪えるシーンがあったので、それをどうにか形に持っていきたいと思っていました。
(ハードワークとセカンドボールへの意識)まだ甘いところがあるし、取りきれるところがまだまだいっぱいありました。当たり負けしたり一歩でなかったり、まだまだやれるとは思いました。
(失点の場面について)その前から2、3回同じような形でサイドバックに裏のスペースを使われていたので、もう少しボールホルダーにプレスに行くことで蹴らせないようにしたかったです。下がりながらの、ボールに対しての寄せをもっと細かくやって、じっくり守れれば良かったです。
(攻撃については?)前半も後半も、まだまだチャンスを得た後の動き直しなどが徹底できていませんでした。後半は人数をかけて攻めることができましたが、1試合を通して誰が出ても得点にこだわれるようにしたい。点を取るために、1プレーの質をもっと上げていかなければいけないと思います。(次はベレーザ戦です)前回は粘って粘ってという戦いでした。今回も粘り強くディフェンスした中で、チャンスを得点に繋げられるような精度の高いトレーニングをしていきたいと思います」



そして、ラストマッチを飾った川澄奈穂美選手。

試合後、サポーターとの挨拶では川澄選手らしいユーモアで笑いが起きていましたね。その後、静かになったスタジアムで残ったサポーター・ファンの方に一人一人、丁寧にサインを書く姿も印象的でした。

「たくさんの人が来てくださって、最後のプレーを楽しめました。ただ、最後という実感がまだ全然沸いていないです。思い残すことと言えば、最後に点を取れなかったことですね。(試合後に何をもらっていた?)チームメイトから寄せ書きのユニフォームをもらいました。同い年の南山選手は寂しくないようにと2回ぐらいメッセージを書いてくれたんですけれど。きっと(南山選手の方が)寂しいんだろうなと(笑)
(アメリカでの再挑戦への意気込み)一度アメリカで同じチームでプレーしているので、やり方や、チームメートもほとんど同じで監督も代わっていないのである程度慣れている部分もありますが、ここ数年のアメリカ代表はメンバーも大分代わってきていますし、いろんなことをまた吸収できる良い場なんじゃないかと期待しています。(自信はありますか)自信は向こうにいってつけるしかないと思うので、全力で戦います。シアトルではリーグ優勝したいですし、日本人選手として日本代表に入って世界で戦いたいという想いがあります。年齢を重ねてもう代表は…と思う方もいるかもしれないですけれど、私はまだまだそんなレベルではないので。現役でやっている以上は日本代表はまだまだ目指したいです。もっともっと上を目指して頑張りたい。代表に入るための移籍ではないですけれど、もちろんそこを視野に入れています。チームで活躍しないことには代表につながらないと思いますので。アメリカ遠征には私は行っていないので、代表でどういうことをやっているかは深くは分からないですけれど、必要とされる選手は球際の強さや、判断が優れていたりという良さを持っていると思うので、自分自身は、そういう部分もあげていかなければいけないし、相手との駆け引き、ゴールにつながるプレーをもっともっと磨きをかけていきたいと考えています。
(後輩へのメッセージ)そんなに大層なことを言える先輩ではないのですが、仲間として、やっぱり今までずっと一緒に戦ってきましたし、それがあってやってこられたことを感謝していますし、これからは離れてもお互いを刺激し合える関係でいたいと思います」

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会場に飾られる手作りの横断幕も、観戦の楽しみの一つでした合格


シアトルは遠いですが、アメリカのリーグは映像配信が充実しているんですよね。


youtubeなどでも毎週試合が見られるのは嬉しいところ。私もこれを機に、アメリカのリーグも見て研究したいと思いますラブ


リーグカップのグループAのもう一試合はベレーザが伊賀に5-0で勝利。グループBでは、浦和が新潟に2-1で勝利し、湯郷ベルとベガルタが1-1でドローでした。



暑い日が続いていますが、熱さに負けずピッチを走る選手たちを来週もぜひスタジアムで~サッカーボールハート