桜の花弁がひらひらと散る中、多摩市立陸上競技場で行われたベレーザ vs 湯郷ベル戦の取材に行ってきました。
アウェイの岡山からもたくさんのサポーターが訪れていました。


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ここまでの2試合はともに1勝1分の勝ち点4で迎えた両チーム。
スタメンは…


【ベレーザ】

     田中美南

     籾木結花
長谷川唯       上辻佑実
   中里優  阪口夢穂
有吉佐織 村松智子 岩清水梓 清水梨紗

     山下杏也加

今季から背番号「10」を背負う籾木結花選手は、20歳の誕生日。前節は2ゴールの活躍でした。両足で正確に蹴れるキックを持ち、プレスキッカーとしても得点に絡みますが、今年はさらにバリエーション豊かなゴールを見せてくれそうな期待があります。

【湯郷ベル】

  松岡実希   高橋千帆
佐間琴梨        森迫あやめ

    宮間あや  乃一綾
北浦美帆  高橋佐智江 橋本祥子 中島千尋

     福元美穂

ケガ人が多く、新加入選手と若手選手が先発の大半を占める湯郷ですが、世界に誇るキックを持つ宮間選手を中心に、一体感があります。



ロングボールを主体に攻める湯郷に対し、ベレーザはじっくりつなぐ攻撃。
なかなかロングボールの精度が定まらない湯郷。一方、ベレーザはスペースのあるサイドを中心に攻めます。

1分 湯郷 北浦選手のロングフィードを松岡選手が後ろに送って高橋千帆選手へ。ここは有吉選手がしっかり対応。

5分 日テレ 右CK。籾木選手が内側に巻いて蹴ったボールに、ファーから阪口選手が飛び込み、タイミングは完璧でしたが、シュートは浮いてしまいます。

9分 日テレ 分厚い攻めでペナルティエリア内に何度も侵入するベレーザですが、崩し切れない中、籾木選手からのパスを左サイドで受けた長谷川選手が中に切れ込んでミドルシュート。コンパクトな振りから蹴られるシュートは、小柄な体に比例せずパワフルですねお願い

中を警戒しつつ前線からプレッシャーをかける湯郷の狙いの裏をかいて、阪口選手が時折混ぜるロングフィードが効いていました。

14分 日テレ 左サイドで有吉選手が仕掛けて得たFK。上辻選手が蹴ったボールは追い風に乗ってゴールに飛びますが、福元選手がしっかりとリスクを考えたポジショニングでキャッチ。
ゴール前で緩急をつけながら縦に横に攻撃のスイッチを入れるベレーザに対し、湯郷ベルのマークは少しずつずれて遅れ、たまらずファウルをしてしまう場面も。

24分 日テレ カウンター。田中美選手が中盤まで下がって受け、裏に抜けた籾木選手が飛び出しますが、オフサイドの判定。

25分 湯郷ベル 日テレの中盤のパスをカットした宮間選手が、すぐにプレッシャーをかけにきた中盤の選手の股を抜いてもう一人抜き、鮮やかな個人技から絶妙のスルーパス!しかし、これはベレーザの村松選手が読んで対応し、前線の高橋選手にはつながらず。

31分 日テレ 籾木選手に当てた中里選手が自ら飛び込んでシュートを打ちますが、ゴール上へ。

34分 日テレ 中里選手からのボールを受けた上辻選手のミドルシュートは無駄のない軌道を描いてゴール方向に飛びますが、僅かにバーの上。

35分 日テレ くさびのパスを受けた上辻選手が長谷川選手に落とし、ゴール前で受けた田中選手は強引に2人を交わしターンしてシュート。わずかにゴールの左へ。

36分 日テレ ゴール前の混戦から、田中(美)選手のシュートは福元選手が足で弾き出しますが、こぼれ球を長谷川選手が右足で滑らせながらゴール右上に狙い澄ましたシュート!バーとポストの角ギリギリを狙った見事なシュートはDFも福元選手も触れない、見事なコースでした。⚽️1-0
37分 日テレ 籾木選手から長谷川選手とつなぎ、オーバーラップした中里選手が左の角度のない位置からアウトサイドでファーを狙い済ましたシュート。ゴールラインすれすれを横切ります。

39分 日テレ 右CK。上辻選手の蹴ったボールがファーに流れ、岩清水選手がヘディングで折り返したボールはゴールラインすれすれを横切りますが、ゴールにはならず。
43分 日テレ 清水選手からマイナス気味に受けた中里選手が左にワンタッチで振り抜くと、DFに当たってコースを変え、ゴール右に吸い込まれます。⚽️2-0

45分 日テレ ゴール前でくさびのパスを受けた田中選手が2人を背負いながらターンしてシュート。ボールは枠の上へ。厳しいマークに遭いながらもシュートまで持ち込める田中(美)選手のターン技術が光りました。

ここで前半が終了。湯郷ベル守備陣の集中力が切れ始めたところで、一気にベレーザが仕留め、ペースをものにして2点のリードで後半へ。

HT 湯郷ベル FW高橋千穂→FW岸野早奈

50分 湯郷ベル 左サイドで受けた作間選手が自ら仕掛けて左足でミドルシュート。GK山下選手がキャッチ。

53分 日テレ 右サイドでこぼれ球を奪った籾木選手がドリブルでペナルティエリア内に侵入し、ループシュートを狙いますが、これは福元選手が鋭く読んでパンチングで上に弾きます。

55分 日テレ 阪口選手が左に展開し、有吉選手が縦へのフェイントで中に切り返してファーを狙ったシュート。ゴールギリギリをかすめますが、ゴールならず。
58分 日テレ 右サイドの籾木選手のクロスを左で有吉選手が折り返して田中(美)選手が左足ボレーで押し込み、ベレーザがリードを広げます。⚽️3-0

58分 湯郷ベル 乃一綾→大久保舞

59分 日テレ 長谷川選手のパスを田中(美)選手がワンタッチで前方のスペースへ。走り込んだ籾木選手のシュートはDFに当たってバーの上へ。

61分 日テレ GK山下選手がスピーディなビルドアップ。長谷川選手がスピードに乗って運び、2人を引きつけて田中(美)選手へパス。ターンからのシュートはバーの上へ。

66分 湯郷ベル 中盤で宮間選手がスピードに乗った状態で受けてミドルシュート。久々のシュートでしたが、DFに当たって勢いが失われます。

68分 日テレ 左サイドで、有吉選手からのパスを清水選手がダイレクトで縦へ。籾木選手がダイレクトで落とし、走り込んだ中里選手が角度のない位置から左足でミドルシュート。ゴール前の混雑の死角も利用した技ありのシュートで逆サイドネットを揺らし、ベレーザが4点目。⚽️4-0

70分 日テレ FW田中美南→MF隅田凛
   湯郷ベル MF森迫あやめ→FW田中麻由

75分 湯郷ベル カウンター。宮間選手がドリブルで持ち上がり、右の田中麻由選手へ。田中選手が走り込みながらシュートを打ちますが、村松選手がコースを消してブロック。

78分 上辻佑実→三浦成美
今季昇格した三浦選手は短い時間の中で積極的な仕掛けも光りました。

84分 日テレ 左サイドで隅田選手の落としを中里選手がクロス。阪口選手が中で胸トラップで落とし、落ち着いて福元選手の逆をついてネットを揺らします。
⚽️5-0

84分 岩清水梓→土光真代

87分 籾木選手からのスルーパスを受けた隅田選手がドリブルで角度のない位置から仕掛けますが、最後は福元選手がキャッチ。

ここで試合終了。
終始ベレーザが圧倒し、5-0と完封勝利を収めました。


ベレーザは選手同士の距離感が良く、ボールを持った時のサポートも徹底。その中で判断のミスも少なく、決定的なピンチも少なく…パスの緩急の変化に加え、縦、縦、横、斜め、縦、横…と、守備側からするとかなり対応が難しい状況だと思います。質の高い攻撃は、質の高いリスクマネジメントでもありますねアップ
また、ほとんどの攻撃が阪口選手を経由していることも、チームの絶対的な信頼を示していました。その阪口選手をサポートする中里選手とのコンビネーションも、昨年の優勝を支えた原菜摘子選手とはまた違った形で機能していました。27本というシュート数を見ればもう少し得点が入っても良い感じではありましたが、限りなく完成度の高いゲーム運びだったのではないでしょうか?


試合後、2ゴールを決めた中里選手は

「昨シーズン、(先発で)試合に出られるようになってからいくつかの得点が自信になって、自分で仕掛けてシュートという形が持てるようになりました。結果を出せそうな自信も続いています。私は自分一人でスピードやパワーで打開出来る選手ではないので、周りの選手を使ってワンツーで抜け出したりということが得意です。
(阪口選手とのボランチのコンビネーションについて)夢穂さんが、「優の好きなようにやっていいよ」といつも言ってくれているので、本当に感謝していますし、隣で見ていて学ぶことが本当に多いです。ポジティブなことをたくさん言ってくれて、厳しく言われることがありません。でも、チームではイワシさんが空気を締めてくれて、本当にバランスが良いチームだと思います」
と話していました。

一方、阪口選手は
「優は若いですし、変に気を遣ってやられるのも嫌なので。彼女の良いところを全部出してほしいと思いますし、ミスはミスにならないようにカバーしてあげたいと思いますし。自分も合わせているつもりは全然なくて、好きなプレーをしている時も、優はいいところにいてくれる。やりにくさはまったくないです」
とフォロー。

チームの雰囲気の良さが伝わってきますね天使の羽(左)


一方の湯郷ベルは、スコアや被シュート数だけ見ればかなり厳しい結果になりましたが、試合後の宮間選手の話から、明らかになった課題は明確でした。

宮間「チームとしてやられたというよりは、失点の部分は個でやられた部分がほとんどなので、悔しいですが必ず改善できることだと思います。負け惜しみになってしまいますが…ベレーザの能力からすると、これまでの対戦でも「それは止められなかった」という得点もありましたが、今日はそのような失点ではなかったので。阪口選手のミドルだけは気をつけていました。ただ、ベレーザは全員がレベルが高く、ポイントが絞れない。相手によって戦い方は変えなければいけないなと思います。(シュートをあれだけ打たれたことにイライラはしなかった?)それはありません。ベレーザと対戦する時には割り切って、(打たれるのは)仕方ないことと考えていますし、とにかく良いコースに飛ばせないところまではプレッシャーをかけることを考えています」

サッカーで言う個は組織とは切り離せないものですが、それこそ心の余裕とか、視野を広げることは個人の努力や資質で決まるものですね。

「うちは若い選手が多い中で、相手も若い選手なので悔しい思いもしたと思います。(若い選手たちには)伸び伸びとやってもらいたいですが、こういう試合の厳しさも、試合に出ないと分からないことなので。それを感じてほしいですし、同じ歳の選手にやられることへの悔しい気持ちを持ってほしいと思います。次の試合ではまったく違ったゲームにしなければいけないと思います」

ゴール前の1対1の駆け引きも、宮間選手の言葉通り、ピッチの中でしか得られない感覚があるのでしょうね。百戦錬磨の宮間選手の言葉の説得力は違います照れ


他会場では、首位のINACが新潟に1-0で勝ち3連勝。
ベガルタLがジェフに3-0で勝ち4位。
長野が浦和に2-1で勝ち、3位に浮上。3試合で5得点を決めている横山選手の得点力はすごいですね!

スポナビLIVEのダイジェストでもゴールシーンが見られますよニコニコ




 

今日はバイクで移動。
フルフェイスの隙間から吹く風は、気持ちの良い春の風でしたちょうちょ


これから乗るぞ~音譜

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暖かくなってきましたが、お鍋は季節感に関わらず定番ですドキドキ

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