花
「松原渓のスポーツ百景」

第36回は
発見の多いブラインドサッカーの奥深さ


花花花花花


今日はINAC神戸レオネッサ(首位) vs 日テレ・ベレーザ(2位)の首位攻防戦が、
徳島県の鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアムで行われました⚽️



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夜に行われるJ2(徳島 vs 長崎戦)とのダブルヘッダー(同じチケットで2試合観られる)ということもあり、スタンドにはINACの赤、ベレーザの緑、そして徳島ヴォルティスの青のユニフォームカラーが映えましたおねがい


首位INACと2位ベレーザの勝ち点差は「4」。
そして、レギュラーシリーズは残り4試合ビックリマーク

ここで引き離したいINACと、食らいつきたいベレーザ。
いつも白熱する「Lクラシコ」は、5月に行われた前半戦で2-1と、田中美南選手のゴールでベレーザが勝利しています。


4連勝中の松田監督(INAC)は、
「ベレーザはとても良いチーム。ただ、相手を意識するのではなく、敵は自分たち」
と話し、一方、森監督(ベレーザ)は、

「(前節)苦手としている仙台にしっかり崩して5点取れたことは大きな収穫。INACに対してもボールを持つ時間を長くして、崩してゴールを奪いたい」
と話していました。


「鳴門は風が強い」とも言われるそうですが、たしかにビックリマーク

上下左右から吹く不規則な風が吹いていて…
風の流れを読んで味方につけるのは難しそうでした真顔


徳島県と言えば、INACの増矢理花選手(板野郡松茂町)の故郷。道上彩花選手(阿南市)の地元でもありますね合格


ボールガールは、全日本女子サッカー選手権の常連、鳴門渦潮高校の選手の皆さんおねがい





キックオフから、流れをつかんだのはベレーザ。
選手間の距離をコンパクトに保ちながら、テンポの良いパスワークで崩し、ミスをした後の意識の切り替えも速く!
高い位置からのプレッシャーが効いていて、セカンドボールを取り、2次攻撃、3次攻撃とたたみかけますびっくり


2分 ベレーザは籾木結花選手→上辻佑実選手とつないで、クロスに中里優選手が飛び込みますが、サイドネットに。

4分 ベレーザは田中美南選手がドリブルで抜け出し、GK海堀選手が飛び出した裏を狙うものの、枠にはいかず。

INACはカウンターからチャンスを伺いますが、試合後に松田監督が「プレッシャーの中でパスを回せない。意図して相手を動かせない」
と話したように、パスのタイミングは合ってもズレてしまったりと、なかなかシュートまでは行けず…

ベレーザはそのタイミングと技術がしっかりと噛み合っている感じでした。


32分、INACは大野忍選手のロングパスを受けた川澄奈穂美選手がシュート!弾かれたところわ川澄選手が落とし、伊藤美紀選手がミドルシュート!
GK山下杏也加選手が弾いたところにすかさず詰めたのは高瀬愛実選手。5試合連続ゴール中のストライカーらしい嗅覚でしたが、今度は山下選手ががっちりキャッチ。


33分、ベレーザ田中(美)選手が清水梨沙選手のパスを右サイドのスペースで受けると、角度のない位置から中に切れ込みグラウンダーのパス。
華麗な崩しから最後はフリーの阪口夢穂選手がインサイドで合わせますが、ゴール右へ。

36分、INACは右サイドをオーバーラップした近賀ゆかり選手の足元に澤穂希選手のロングフィードがピタリと合いますが、中へのクロスは合わず。

INACは澤選手からの裏へのパスと、左サイドの鮫島彩選手、川澄選手、高瀬選手のサイドの連携から打開を図るも、ベレーザの守備もほとんど隙がなく…
中盤の駆け引きはさすがに世界レベルを感じさせるものでしたガーン


40分、ベレーザは裏に抜けた田中(美)選手が完全フリーでGK海堀あゆみ選手との1対1のを迎える決定的なチャンス!
しかし、この場面ではシュートコースを限定し、読み切った海堀選手が一枚上手でした。


41分、伊藤香菜子選手から斜めのパス。ダイアゴナルの動きで高瀬選手が走り込みますが、ここは村松智子選手がしっかりとブロックして打たせず。


INACはハーフタイムに増矢選手を投入して打開を図ります。

しかし、後半に入ってもベレーザの前からのプレッシャーは衰えを知らずウインク


後半開始早々に田中(美)選手→籾木選手→原菜摘子選手とつないで中里選手がシュート。
これは鮫島選手が対応し、シュートコースを限定して対応。


53分 ベレーザは阪口選手のロングパスを左で受けた籾木選手が左足で巻き気味のシュート!
綺麗に崩しましたが、シュートはわずかに右へ。

さらにその直後には、再び阪口選手の左からのクロスに上辻選手がゴール前で飛び込み、ポストを弾く惜しい形。

INACは大野選手が右に入り、伊藤選手が中にポジションを移して、前線を流動的な形に。

61分、増矢選手が得意のドリブルから大野選手へ。
一人抜けば1点という形でしたが、ゴール前で有吉佐織選手が見事な対応を見せ打たせず。


直後、INACはスピードのあるチャン・スルギ選手を投入。攻撃的な選手を投入して変化をつけますが、中々流れを引き寄せることができません。

67分、ベレーザは長谷川唯選手を投入。

交代の直後には、籾木選手が自ら仕掛けてシュート!
優勝したU-19アジア選手権で背番号10を背負った籾木選手は、大会後に話していた「自分たちの世代がやってやるんだという強い気持ち」をリーグで見せてくれていますねおねがい
前節の2ゴールもそうですが、今日の試合でも、ベレーザの起点となっていました。


69分には同じくU-19の中心である長谷川唯選手が角度のない位置からシュート!
小柄な体のどこにそんなパワーが⁈と思えるほどの強烈なシュートでした。

70分、INACは中島依美選手を投入。


72分、大野選手からオーバーラップした近賀選手へ。近賀選手のクロス性のロングシュートはGK山下選手の意表を突きましたが、追い風も手伝ってネットの上へ…

そして…



ついに試合が動いたのは、74分!!
長谷川選手のパスを受けた籾木選手が右足に持ち替えてクロスを上げると、飛び込んだのは阪口選手!
籾木選手の利き足でない右足のクロス、阪口選手の信じた飛び込み。

ビューティフルゴールでベレーザが先制ビックリマーク⚽️0-1


直後にも長谷川選手のパスを受けた中里選手がシュートを放ちますがミートせず。


INACがここまで押し込まれる展開も今シーズン見たことがないですが、意地を見せます。
増矢選手が打った遠目からのミドルシュートは枠こそ外れたものの、唸りが聞こえそうな強烈な軌道に会場が沸きましたびっくり

リードして、無理をしないベレーザの試合運び。
最後まで虎視眈々と相手を引き出して裏を狙い続けるINAC。

81分 INACは伊藤(香)選手の裏への影響をフリーで受けた中島選手が決定的なチャンスを迎えましたが、オフサイドの判定。

85分 ベレーザが崩して最後は中里選手がこぼれ球を押しこんで追加点‼︎
…かと思いきや、これもオフサイド。


88分には近賀選手のクロスに大野選手が飛び込みますが、合わず。


結局、90分間運動量が落ちずに守備でも一切手を抜かなかったベレーザが完封

INACは最後まで1点が遠かったですねガーンDASH!




最終的なシュート数はベレーザの15本に対し、INACは5本。
その数にも現れているように、攻守に渡ってベレーザの良さがINACの良さを消し、試合を支配していました。


特に、ベレーザは中盤の原選手と阪口選手のダブルボランチが攻守のバランスを取って危ないところにフタをし、その前の籾木選手、中里選手、上辻選手の3人の積極的な仕掛けが効いていましたひらめき電球


解説の矢野喬子さん(元女子日本代表、解説者・指導者)の解説がとても分かりやすかったのですが…
INACはいつもより人の出入り(動き直しやパスコースを作る動き)が少なく、ハードワークが足りなかったこと。
守備においては、ボールホルダーに近づいてはいるけれど、プレッシャーをかけられていない(実際に取られるかもしれないという「怖さ」を与えられていない)こと。

その点が勝負の分かれ目だったかもしれませんね。


澤選手が、前節(1-0で勝利)の後に「もっと狙って、連携・連動してボールを奪うことを考えないと、DFと中盤とFWの間が間延びしてしまう」と危機感を挙げていましたが、まさにその課題が出た試合になったかもしれません。


それにしても…「攻守にアクションする」という、魅力的なサッカーを目指すINACとベレーザの試合は、いつも白熱して楽しい試合になりますねおねがい


会場には7000人を超えるお客さんが入りましたラブラブラブ

普段Jリーグを観ているお客さんにも、その魅力が伝わったのではないかな?と思います照れ





徳島の名物と言えば「阿波踊り」ですが…


残念ながら、生阿波踊りを見られる最も良いシーズンは過ぎてしまったのでニヤニヤ

それはまた次回に期待するとして…
帰りに空港で、こちらも名物の「鯛」の炊き込み御飯を食べました口笛

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旨味がひと粒ひと粒に凝縮されていて美味しい~ラブラブ


これから帰りの飛行機で爆睡ですグラサン