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で連載中です♪
第3回は【強豪・ドイツ戦に見るなでしこジャパンの進化】
昨日はなでしこリーグカップAグループ第5戦。
岡山湯郷ベル×INAC神戸レオネッサ@kankoスタジアム(岡山)でした
勝ち点9で首位の湯郷ベルと、同7で2位のINACの上位対決。
勝った方が首位という緊張感ある状況で迎えた一戦でした。
湯郷ベルにとっては、悲願の初タイトルに向けた重要な一戦であり、リーグ前半戦(4/13@津山陸上競技場)では0-7とINACが大勝しているだけに、雪辱を果たしたい一戦でもありましたね‼
あのINAC先発以降、湯郷ベルは公式戦8試合負けなし(6連勝中)と勢いに乗っています。
一方、アウェイに乗り込んだINACは前節の新潟戦(6/16@ノエスタ)で今季初のドロー。
リーグ2連覇中のINACですが、カップタイトルはまだ手にしていません。今季の目標である全タイトル(4冠)獲得に向けて、この試合も大事な一戦
岡山ではこの日のために、地元の番組が選手の意気込みを連日伝えたり、サポーターが試合告知のチラシを配ったりと熱心な働きかけもあり、スタンドはキックオフ1時間前からどんどんお客さんが入り…
結果的には8153人と、湯郷ベルは津山陸上競技場で行われた4月のINAC戦の6006人を凌ぐ入場者数で、ホーム最多記録を更新しました
私はピッチレポートでピッチの脇にいたのですが、開始時から手拍子と声援に背中を圧されるような感覚でした
試合前の気温は、33℃、湿度60%
立っているだけで汗がじわじわと吹き出し、心臓がドキドキしてくるような暑さ。
岡山駅で新幹線を降りると、南国の空港に降り立った時のような熱気を感じたほどです
そんな中、試合は緊張感が途切れない90分間に[みんな:13]
湯郷はGKの福元美穂キャプテン、ボランチの宮間あや選手を筆頭に、今季ここまでのベストメンバーで臨みました。
一方、INACは澤選手がケガで欠場し、フランクフルトに移籍が決まった田中明日菜選手が抜けたこともあり、中島依美選手と南山千明選手のダブルボランチで、トップ下にはチ・ソヨン選手、左サイドは田中陽子選手が先発に名を連ねました。
序盤からINACが積極的に攻めますが、湯郷ベルも一歩も引きません。
試合が動いたのは前半9分。
宮間選手のCKにヘディングで合わせた松岡実希選手のシュート‼
これはGK正面。
12分。
湯郷が前がかりになったところを見逃さなかったチ・ソヨン選手がふわりとDFラインの裏を取るロングパス0-1(ホームからみて)
その後も両チームの絶え間なく攻守が入れ替わり、会場の熱気もヒートアップ。
36分、ゴーベル・ヤネズ選手が中盤からのスルーパス(訂正しました。ご指摘ありがとうございます)を足元に収め、飛び出して来たGKの福元選手を交わしてゴール!2点差に0-2
しかし、そのわずか1分後。
サイドからのクロスに宮間選手が体制を崩しながらもヘディングで合わせたボールが、GK海堀選手の指を弾いてネットを揺らし、湯郷ベルが反撃ののろしをあげます
1-2
割れんばかりの拍手でこの日二番(笑)の盛り上がり‼
しかし、喜びもつかの間の、1分後。
田中陽子選手が左サイドで持つと、自らシュートまで持ち込み、再び2点差に。1-3
容赦なく照りつける日差しでピッチの気温が上がっていく中…
まだまだ!と、気迫を全面に押し出してボールに食らいつく湯郷は、41分にクロスのこぼれ球を左サイドの中野真奈実選手がボレーシュート‼
左足の甲で美しくミートしたボールが鋭い弧を描いてゴール右上隅に吸い込まれ、再び1点差に。2-3
1点差で後半へ。
後半、INACはチ・ソヨン選手がコンディション不良で高瀬愛実選手と交代。
澤選手とソヨン選手という中盤の司令塔2人が不在の中、なかなか攻撃の形が作れないINACに対し、徐々に湯郷ベルがペースを掴み始めます。
宮間選手の正確なスルーパスやFKでINACのディフェンスラインを下げ、ポストプレーに強さを見せる松岡実希選手と、器用で重さのあるドリブルやミドルシュートを武器とする有町紗央里選手が息の合ったコンビネーションを見せ…シュート数を増やしていく湯郷ベル。
太陽と湿気を含んだ空気が容赦なく体力を奪っていきますが、両チームとも最後の壁を割らせることなく、試合は終盤へ…
71分に川澄選手に代わって仲田歩夢選手、81分には田中陽子選手に代わって、新加入のルーキー道上彩花選手が入ります。
1点差でもつれる試合は今シーズンも何度かありましたが、その度にINACの勝負強さを目にしてきました。
INACがこのまま1点差で逃げ切る。あるいは、追加点を決めて突き放す。
そのイメージが浮かんだのも事実です。
しかし、この日は湯郷ベルがスタンドの応援をバックに、仕掛け続け…
試合終了間際の89分。
左サイドで大切につないだボールを有町選手がクロスで上げると、ファーサイドの松岡選手がヘディングで競り、ボールは海堀選手の指先を掠めてゴール右下へ!
なんど跳ね返されても攻めつづけた末の同点弾に、スタンドはこの日一番の盛り上がり‼
引き分けで良しとせず、ボールを取りに行った松岡選手の姿勢も立派でした。
その後、INACも最後まで追加点を狙いに行ったものの、スコアは動かず、大一番は3-3の引き分けで終了
INACにとっては、アウェイのハンデもある中での引き分けでしたが、勝つことを義務付けられたクラブにとって、それは負けにも等しい結果と言えるのかもしれません。
試合後の両チームの雰囲気は対象的でした。
試合後のINAC TV の取材では、特に守備面で見えた課題が聞こえてきました。
裏をとる動きの少なさ、守備時の意思疎通ができていなかったこと。
「湯郷の選手の気迫を感じましたし、そういう原点、大事な部分を思い出して一丸となって仕切り直したいです」(南山選手)
気持ちの面でも、見えた課題があったようです。
次の対戦は、8/17のなでしこリーグカップ第10節@ノエビアスタジアム。
公式戦9試合無敗の湯郷ベルと、今シーズン無敗を続けているINAC。
1ヶ月後の対戦は、どんな90分間になるでしょう
楽しみ~
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第3回は【強豪・ドイツ戦に見るなでしこジャパンの進化】
昨日はなでしこリーグカップAグループ第5戦。
岡山湯郷ベル×INAC神戸レオネッサ@kankoスタジアム(岡山)でした
勝ち点9で首位の湯郷ベルと、同7で2位のINACの上位対決。
勝った方が首位という緊張感ある状況で迎えた一戦でした。
湯郷ベルにとっては、悲願の初タイトルに向けた重要な一戦であり、リーグ前半戦(4/13@津山陸上競技場)では0-7とINACが大勝しているだけに、雪辱を果たしたい一戦でもありましたね‼
あのINAC先発以降、湯郷ベルは公式戦8試合負けなし(6連勝中)と勢いに乗っています。
一方、アウェイに乗り込んだINACは前節の新潟戦(6/16@ノエスタ)で今季初のドロー。
リーグ2連覇中のINACですが、カップタイトルはまだ手にしていません。今季の目標である全タイトル(4冠)獲得に向けて、この試合も大事な一戦
岡山ではこの日のために、地元の番組が選手の意気込みを連日伝えたり、サポーターが試合告知のチラシを配ったりと熱心な働きかけもあり、スタンドはキックオフ1時間前からどんどんお客さんが入り…
結果的には8153人と、湯郷ベルは津山陸上競技場で行われた4月のINAC戦の6006人を凌ぐ入場者数で、ホーム最多記録を更新しました
私はピッチレポートでピッチの脇にいたのですが、開始時から手拍子と声援に背中を圧されるような感覚でした
試合前の気温は、33℃、湿度60%
立っているだけで汗がじわじわと吹き出し、心臓がドキドキしてくるような暑さ。
岡山駅で新幹線を降りると、南国の空港に降り立った時のような熱気を感じたほどです
そんな中、試合は緊張感が途切れない90分間に[みんな:13]
湯郷はGKの福元美穂キャプテン、ボランチの宮間あや選手を筆頭に、今季ここまでのベストメンバーで臨みました。
一方、INACは澤選手がケガで欠場し、フランクフルトに移籍が決まった田中明日菜選手が抜けたこともあり、中島依美選手と南山千明選手のダブルボランチで、トップ下にはチ・ソヨン選手、左サイドは田中陽子選手が先発に名を連ねました。
序盤からINACが積極的に攻めますが、湯郷ベルも一歩も引きません。
試合が動いたのは前半9分。
宮間選手のCKにヘディングで合わせた松岡実希選手のシュート‼
これはGK正面。
12分。
湯郷が前がかりになったところを見逃さなかったチ・ソヨン選手がふわりとDFラインの裏を取るロングパス0-1(ホームからみて)
その後も両チームの絶え間なく攻守が入れ替わり、会場の熱気もヒートアップ。
36分、ゴーベル・ヤネズ選手が中盤からのスルーパス(訂正しました。ご指摘ありがとうございます)を足元に収め、飛び出して来たGKの福元選手を交わしてゴール!2点差に0-2
しかし、そのわずか1分後。
サイドからのクロスに宮間選手が体制を崩しながらもヘディングで合わせたボールが、GK海堀選手の指を弾いてネットを揺らし、湯郷ベルが反撃ののろしをあげます
1-2
割れんばかりの拍手でこの日二番(笑)の盛り上がり‼
しかし、喜びもつかの間の、1分後。
田中陽子選手が左サイドで持つと、自らシュートまで持ち込み、再び2点差に。1-3
容赦なく照りつける日差しでピッチの気温が上がっていく中…
まだまだ!と、気迫を全面に押し出してボールに食らいつく湯郷は、41分にクロスのこぼれ球を左サイドの中野真奈実選手がボレーシュート‼
左足の甲で美しくミートしたボールが鋭い弧を描いてゴール右上隅に吸い込まれ、再び1点差に。2-3
1点差で後半へ。
後半、INACはチ・ソヨン選手がコンディション不良で高瀬愛実選手と交代。
澤選手とソヨン選手という中盤の司令塔2人が不在の中、なかなか攻撃の形が作れないINACに対し、徐々に湯郷ベルがペースを掴み始めます。
宮間選手の正確なスルーパスやFKでINACのディフェンスラインを下げ、ポストプレーに強さを見せる松岡実希選手と、器用で重さのあるドリブルやミドルシュートを武器とする有町紗央里選手が息の合ったコンビネーションを見せ…シュート数を増やしていく湯郷ベル。
太陽と湿気を含んだ空気が容赦なく体力を奪っていきますが、両チームとも最後の壁を割らせることなく、試合は終盤へ…
71分に川澄選手に代わって仲田歩夢選手、81分には田中陽子選手に代わって、新加入のルーキー道上彩花選手が入ります。
1点差でもつれる試合は今シーズンも何度かありましたが、その度にINACの勝負強さを目にしてきました。
INACがこのまま1点差で逃げ切る。あるいは、追加点を決めて突き放す。
そのイメージが浮かんだのも事実です。
しかし、この日は湯郷ベルがスタンドの応援をバックに、仕掛け続け…
試合終了間際の89分。
左サイドで大切につないだボールを有町選手がクロスで上げると、ファーサイドの松岡選手がヘディングで競り、ボールは海堀選手の指先を掠めてゴール右下へ!
なんど跳ね返されても攻めつづけた末の同点弾に、スタンドはこの日一番の盛り上がり‼
引き分けで良しとせず、ボールを取りに行った松岡選手の姿勢も立派でした。
その後、INACも最後まで追加点を狙いに行ったものの、スコアは動かず、大一番は3-3の引き分けで終了
INACにとっては、アウェイのハンデもある中での引き分けでしたが、勝つことを義務付けられたクラブにとって、それは負けにも等しい結果と言えるのかもしれません。
試合後の両チームの雰囲気は対象的でした。
試合後のINAC TV の取材では、特に守備面で見えた課題が聞こえてきました。
裏をとる動きの少なさ、守備時の意思疎通ができていなかったこと。
「湯郷の選手の気迫を感じましたし、そういう原点、大事な部分を思い出して一丸となって仕切り直したいです」(南山選手)
気持ちの面でも、見えた課題があったようです。
次の対戦は、8/17のなでしこリーグカップ第10節@ノエビアスタジアム。
公式戦9試合無敗の湯郷ベルと、今シーズン無敗を続けているINAC。
1ヶ月後の対戦は、どんな90分間になるでしょう
楽しみ~