『オシムからの旅』


松原渓オフィシャルブログ「Kei Times」powered byアメブロ-オシムからの旅


『誇り―ドラガン・ストイコビッチの軌跡』

『悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記』

『オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える』

などの作品で知られる、木村元彦氏の最新作。


旧ユーゴスラビアで起きた、内戦を生き抜いた選手たち。

祖国が分裂し、サッカーの代表チームも分裂。

祖国が置かれた政治的な立場による、国際大会への出場権剥奪。

そうした状況下で、複雑に絡み合う民族意識と、迫られる決断・・・。





波乱の時代を生き抜いた選手たちの生き様や、旧ユーゴ各国が辿った運命が、現地で取材し続けた筆者の体験と、「日本のサッカーを変えた」2人の人物の言葉を通して伝えられます。


その2人とは・・・


一人は、”ピクシー”(妖精)の異名をとり、華麗なプレーの数々でスタジアムを魅了したドラガン・ストイコビッチ氏(現セルビア共和国・ニシュ出身/現名古屋グランパス監督)。


ストイコビッチ出会いをきっかけに始まった筆者の「旅」は、やがて「ユーゴスラビア最後の監督」イビツァ・オシム氏(旧ユーゴスラビア・現ボスニア・ヘルツェゴビナ・サラエヴォ出身)にたどり着きます。


『オシムという人物は、そんなふうに混乱したユーゴのサッカー界において、民族どうしをうちとけさせたり、親しくさせたりすることのできる、つまり「民族融和」の象徴として、伝説のように語り継がれていた』(第二章/サッカーが「民族」を超えるとき)




中学生以上の大人を対象にした「よりみちパンセ」シリーズなので、難しい言葉も分かりやすく書かれています眼鏡

旧ユーゴスラビア出身のサッカー選手と言うと、ストイコビッチ監督のほかにも、フリーキックの天才と謳われたミハイロビッチ氏(現カターニア監督)などはもちろん知っています!


同じ時代に生きていたら、テクニシャン揃いのスター軍団だった当時のプラーヴィ(セルビア語で「青」、旧ユーゴスラヴィア代表)の試合をスタジアムで見てみたかったですねcandy☆



人生観、サッカー観にも影響を与えてくれそうな、おすすめの一冊です☆



ちなみに現在、各国の代表チームはこのようになっています→ プラーヴィの後継 (Wikipedia)