ちょっと前の話になるんだけど、

今年1月に実家に帰った時の話。


久々に会った旧友がいた。

フミヤ君。(ちなみに苗字が藤井なんであだ名でフミヤとみんな呼んでた)


フミヤは高校時代、2年3年と同じクラスで、
さらには軽音楽部が一緒で、
高校生活、学校の時間、プライベートの時間、トイレに行く時も、ほとんどずっと一緒にいた。

俺たちの代で軽音楽部ができたんだけど、
最初自分は部に所属してなくて、その軽音楽部のメインバンドのボーカルはフミヤだった。

部ができてちょっと経って、どこぞの噂かで俺が結構歌えるって情報が広がり、部長副部長が部で歌ってくれんかとお誘いを受けた。

結果それを受けて初めて部室?演奏教室に行った時、
そこにいた部のバンマス的存在、音楽先生的存在、音楽オタク的存在でいたのが今ソロで鍵盤弾いてくれてる永冨ヒロシ。

当時から彼とは別にプライベートですごく仲良いってわけじゃなかったけど、音楽趣味で共感し合えたし、とにかく彼のおかげで音楽というものを教われて、
彼のおかげでオリジナル曲というものを作ることができて、
特別な存在ってやつ。

まあ、ぶっちゃけ今が一番仲良いといえばそうかもね。


俺が部でメインバンドで歌うようになってフミヤとはツインボーカルという形で一緒にやってた。

その後徐々に形が変わるというか固まっていき、俺がボーカルでフミヤがコーラス兼サイドギター、
さらには器用なフミヤは最終的にドラマーになった。


ほんとうに彼とは仲良くて、
というのもいつもフミヤは俺をたててくれて、
自分にとっての必要なピースに常になってくれて、
居心地の良いやつで、

彼がいたから良い面も悪い面でも今の自分のキャラクターみたいなもんが形成されていったのかなと思う。



永冨や他のメンバー、部の仲間と最高に楽しい青春時代を過ごした。

紆余曲折あったなか、高校卒業後その頃は想像してなかった東京に自分が行くという人生の選択をした。

そして運良く、フミヤ、永冨、ギターの副部長、部のキーボードのやつ、
それらたくさんの面子も偶然にも大学進学などで東京に出ることなり、
大学生になっても東京で地元下関の面子でそのままバンドをやることができた。



今でも忘れられないことがある。

二十歳くらいの頃、渋谷のスタジオで俺たちのバンドがリハーサルをしてた時のこと。

東京に出てからは、
基本自分が曲を全部書くようになったということがあったのか、バンドメンバーにおいての自分の立ち位置のせいか、
田舎もんが東京で音楽やってるビビリのせいか、

バンドの音楽や活動、姿勢に対してすごくガツガツと発言する自分になってた。

若さもあって言いたいことの衝動を抑えられないギラギラした自分だった。

下手くそなバンドだったけどだからこそ気持ちだけでも120パーセントでやろうぜって青臭い感情をみんなにとにかくぶつけてた。


ある日のそのスタジオで、フミヤが口を開いた。

「ごめん。このままバンドやってたら佳のこと嫌いになっちゃいそうだから俺バンド抜けるわ。佳とはこれからも友達でいたいから」


それを言われて初めて、
みんな自分と同じ想い、同じ哲学、同じ人生観なものと勝手に自分が思い込んでたことに気づいた。

勘違いしてた。

みんなにはみんななりのペース、考え、理想があったんだ。


俺も一番に大切にしたいものはフミヤとの友情だったから、
そう言わせてしまったことをずっと反省、後悔してた。


その後、
フミヤはバンドを抜けてしまったけど、大学生活も違う大学でありながら一番の友達関係は続き、楽しい思い出もいっぱいできて、

そして大学卒業後、彼は警察官になるということで地元に帰った。


距離も離れたこともあり気軽に会うことも連絡することもなくなり、たまに友人の結婚式で会うくらいのここ10年間があった。


いい加減今では自分も良い大人になり、
その時代時代を振り返ったりすることもある。

振り返った中で自分にとっての親友と呼べるほんの数人、中でも特別なのはフミヤかなと思ったりする。

彼という存在が俺という存在を感じさせてくれ、それは今も歌い続けてるモデルになったりモチベーションになったりしてるんじゃないかって思う。

二十歳のスタジオの時、彼はきっと一番苦しんで言いたくない言葉を言ったんだと思う。

そして一番の愛情を示してくれたのかなって。

彼がどう思ってくれるかは分からないけど、自分なりの償いは自分が歌い続けることだったし、あの日俺がみんなにぶつけてた感情は嘘ではなかったと証明しないといけないと思ってこれまでやってきた。

友人を傷つけたせめてもの勝手な償い。



今年1月、地元下関に帰った時フミヤに連絡し、
現在は少し離れたところでの職場だったんだけどせっかくだから久々に飲もうとわざわざ足をのばして会いに来てくれた。

わざわざ自分が泊まるようのホテルも押さえてくれて会いに来てくれた。

実際にあったのも数年ぶりで久しかったし、それこそ二人きりで飲むなんて10年以上なかった。

飲み屋ではずっと、

「佳君、変わらんね~」
「むちゃくちゃ小林佳やん」

などと言われ、半分茶化され、

青春時代と何ら変わらない関係性と楽しさがそこにあった。


いろんな話をしていく中で冗舌にもなってきたところで、
その後これまで一度も話したことなかったし謝ったことのなかったあのスタジオの日のことを話した。

言えずにいた申し訳なかった気持ちを初めて素直に伝えた。

自分は今までずっと気にしてたと言った。

フミヤは「そんなの全然ええのに」「そんなこと気にしとったん?」と言ってくれた。

本当に気にしてなかったのかもしれないし、相変わらず俺に対して誰より優しいやつだからなのかもしれない。

だけどそれを言えたことで改めて二人の友情や青春が蘇ったような、また一歩進んだような気がした。

これからもずっと色褪せない確実なものになった気がした。


フミヤにアルバム「讃歌」を渡したら本当に喜んでくれ、すごいすごいと讃えてくれた。

彼は結婚して今では二人の子供がいるとのこと。

警察官としても昇格し今や若手を指導する立場になり、上と下とを繋ぐパイプ役としての愚痴や仕事のストレスを話してた。


そしてフミヤは自分にとって警察官は天職だと言った。

子供の頃からヒーローものが大好きで誰かを守るっていう正義感に憧れ、
今自分はそれを本当に仕事でやれているんだと。

二児の父にもなり家族を守って生きていることに生きがいを感じるのだと。

幸せだと言った。



フミヤは俺のこと特別な人しかできないことをやれてるなんて本当にすごいと言ってくれたけど、

俺は全然フミヤがすごいと思った。

めちゃくちゃ生き生きしてるなって。

そしてそんな彼がすごく誇らしく思えて、彼に対して心から嬉しかった。



世の中、

隣の人、目の前の人、遠くの誰かさん、

みんなそれぞの憧れや夢や正義感を持って生きてる。

どれが正しいとかすごいとか偉いとかない。

もしあるとしたら自分自身に意志を持って、誇りを持って生きてるやつがかっこいいと思う。


フミヤの誇りは友人である俺の誇りにもなった。

そうやって人は繋がって連鎖していけるんだと思う。

自分の世界を輝かせることができる。

自分のことをちゃんと思えてるやつが他人をちゃんと思える人なんだと思うし影響を与えられる人なんだと思う。


俺には音楽ってものがあるから、それを精一杯頑張りたい。

誰かのためにじゃなく自分のために。

きっとそうすることで誰かにもちゃんと届けたり思えたりできるはずだと信じてる。


世の中、きっとみんなスーパーヒーローだよ。

アーティストだって教師だって商社マンだってケーキ屋さんだって医者だって警察官だって。

僕だけの、あなただけの物語を生きてる。

僕にしかあなたにしか持ってない唯一無二のオリジナルな魅力がそれぞれにある。

同じじゃなくて良いし、時に交われたら素敵。






久々の友人に会ってさ、そんなことを思いました。

これ書こうか書くまいかずっと悩んでたんだけど、、

あくまで俺という不出来な人間から生まれたエピソードなんでね。

でも俺もあなたもスーパーヒーローなんだぜって、
かっこよく生きようぜって、

そうやって思えたことを伝えたいなと思った。





結局その日は朝方まで大いに飲んだ。

次の日東京に帰る途中の移動の時、フミヤからこんなメールが来た。(勝手にメール載せてフミヤごめんよ)



昨日はありがとう☆CD車の中で何度も聴いたよ☆
ベタかもしれんけど、recovery、with a will、青春の光が特に好きです!
ちょっと泣きそうになりました(^^;;

今度は他のみんなも一緒に飲みたいね☆ホントにサンキュー!




「青春の光」はまさに高校時代のことを思って書いた曲だったから、
フミヤが気に入ってくれたみたいで本当に嬉しかったんだ。

よし、また東京で頑張ろうって、

小林佳やん!

って言ってもらい続けるためにも頑張らなきゃって、

そう強く思った。



それをね、

もっと証明していきたい。

改めて新年度の抱負です。





~今後のGLASS TOPのライブ予定~

*こちらのチケット予約フォーム からご予約ください(小林 佳ソロもこちらにて予約お願いします)

⬛4月30日土曜日
渋谷GUILTY
「Evoke the Soul 2016 1st」
・OPEN17:00 START 17:30
・ADV : ¥2400 / DAY : ¥2900
・DRINK ¥600-
企画・制作 渋谷GUILTY
act : 
・「サンズトラック」http://suns-track.strikingly.com/
・「GLASSTOP」http://glasstop.jp/
・「ヒラガナ路線」http://www.hiraganarosen.com/
・「ARUKANATA」http://arukanata.jimdo.com/
・「カゼタチライオン」http://kazetachi-lion.jimdo.com/
・「プリン食べたの誰。(from 福島)」https://twitter.com/mst_stk0000

■5月1日(日)下北沢MOSAiC
「アンジー初主催! Sala Birthday(仮)」
時間:開場17時00分/開演17時20分
前売:2,500円 + 1drink
出演:Angelic Angelica / シュガーパレード / 雨凛 / VAZ / GLASSTOP / 色彩69☆ / MERRY FREKAS

■2016年5月13日金曜日
上野音横丁
マツノリューイチ35周年生誕祭「LUCKY 13 FRIDAY」
開場 開演:未定
前売:¥3000 当日¥3500
司会:マツノリューイチ(センチグラム)/大久保英紀(HIDEKING project)
出演:サルーキ=/GLASS TOP/YKJ/松本耕平/haru(universe)and more...


~今後の小林佳ソロのライブ予定~

■2016年4月13日水曜日
YOKOHAMA O-Site
開場18時30分/開演19時00分
前売2,500円/当日3,000円(1Drink別)
出演:小林 佳(GLASS TOP)/悠(モラトリアム)/中里学/他
*サポート Key.永冨ヒロシ、Per.大浦ともぞう、Cho.natsuko

■2016年4月20日水曜日
吉祥寺SHUFFLE
「愛され続けて38年になりました!センチグラム drum 丹 大博 生誕祭」
開場17時30分/開演18時00分
前売2,500円/当日3,000円(1Drink別)
出演:丹 大博(DJ)/橋川潤(DJ)/DJゴエモン/マツノリューイチ/小林 佳(GLASS TOP)/ハシグチカナデリヤ


★2016年6月25日土曜日
代官山モンスーカフェ3Fにて小林佳初ワンマンライブ「WOMAN」開催決定!!
時間:開場17時00分/開演18時00分
料金:3,000円(税別)+当日別途2,000円(ブッフェ代)
*ライブ会場にてチケット発売中
*メール予約も受け付けてます→http://cacuu.jp/l_form/

*サポート:Key.永冨ヒロシ、Ba.春木敬太郎、Per.大浦ともぞう、Gt.岡村直樹、Cho.natsuko、Violin.maki




【NEWS】
*「Welcome to the carnival」に続き、新生GLASSTOP第二弾楽曲「ヒカリノオト」の発売決定!
2015年7月25日(土)よりiTunesやレコチョク、Amazon等、各配信サイトにて配信開始します!!


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