さらに石段を登っていくと山門があります。山門には「那智山」の山号の額が
掛けられていて、両側には金剛力士像が睨みを利かせています。が、この
山門の裏に廻ると木製の狛犬?が、、、ただ、左右どちらも口を開けている
阿行で、普通向かって左にある吽行の角もないのです。
さらに石段を登って、やっと青岸渡寺の境内に。ちなみに青岸渡寺の本尊は
如意輪観音菩薩で天台宗(比叡山延暦寺)です。西国33ヶ所巡りは観音様
巡りとなります。
ツアーの皆さんが、青岸渡寺で般若心経や御詠歌を唱えているうちに、さらに
上にある那智大社をゆっくりと散策。境内は、ちょっとした山の上と言うのに、
結構広いです。もちろん、線香やローソクの匂いも無く、空気がとても美味しい
です。境内からは遠くに太平洋まで、見渡すことが出来ます。
本殿は、拝殿の後ろで、全部を見ることはできません。向かって右側から第一殿
~第六殿まであり、その手前に御縣彦社(みあがたひこしゃ)があります。
御縣彦社のご祭神が下鴨神社と同じ賀茂建角身命(かもたけつのみのみこと)で、
神武東征の時に八咫烏に化身して、吉野へと導いた神様ですので、八咫烏の
黒い像が建っています。
古事記では、天照大御神や高御産巣日神(たかみむすびのかみ)の命令により、
建御雷神(たけみかづち)が高倉下(たかくらじ)の倉庫に穴を開けて布都御魂の
剣を落とし、それを神武天皇に献上させ、さらに高木大神(=高御産巣日神)が
「今自天遣八咫烏 故 其八咫烏引道 從其立後應幸行」
「今から天より八咫烏を遣わすので、この八咫烏の先行く道の後ろを行きなさい。」
でも、この八咫烏はなぜか最初から3本足とは、古事記にも日本書紀にも書かれて
いません。いつ頃から3本足になったんでしょうか?後ほど購入した、熊野牛王符に
書かれている烏も、二本足なんですね。詳しくは、みなさんでお調べください。
※写真上は、青岸渡寺の山門 2016/09/15
※写真中は、青岸渡寺山門の裏にある向かって右の狛犬 2016/09/15
※写真中の下は、向かって左の狛犬 2016/09/15
※写真下は、熊野那智大社の拝殿 2016/09/15
※写真下の下は、手前が御縣彦社と右奥が第六殿 2016/09/15