天理トレイルセンターでもう歩くのがしんどくなったら、JR柳本駅のほうに
歩きましょう。国道169号線を渡り西へ歩くと左手に柳本小学校、右手に
公園があり、大きな池があります。
この池の真ん中の小高い場所が黒塚古墳になります。
そして、公園の中にあるのが天理市立黒塚古墳展示館になります。館には、
ボランティアのガイドさんが3人ほど常駐しており、暇な時はいつも、1時間
ほど古代のお話をしてきます。
この黒塚古墳が有名になったのが、竪穴式石室から三角縁神獣鏡(さんかく
ぶちしんじゅうきょう)が、33面も発掘されたことです。また、鉄の刀や剣、鏃
(やじり)なども大量に出土しました。
竪穴式石室と言うことは弥生時代後期から前期古墳時代と推測されます。
三角縁神獣鏡は同じ模様が全国から発掘されており、大和朝廷が各地を
制圧し、その地の豪族たちを従えさせていく過程で、配られたのではないかと
想像します。
この鏡が作られたのは中国で、邪馬台国の卑弥呼に下賜されたとも言われて
いますが、中国では、この鏡が発掘されていないのが不思議なところです。
この黒塚古墳の南側に、卑弥呼の墓でないかと言われる箸墓古墳が存在
します。
資料館には、黒塚古墳の竪穴式石室が再現され、三角縁神獣鏡の置かれて
いた場所もわかるように展示されています。二階からもその模様を見ることが
できます。是非、資料館を訪れて古代ロマンに思いを巡らしてみてください。
※写真上は、三角縁神獣鏡(Wikipediaより)
※写真中は、黒塚古墳の全景 2013/05/16
※写真中の下は、資料館の竪穴式石室の展示 2013/05/16
※写真下は、黒塚古墳の案内板 2013/05/16