造化の三神の一人を祀った穴栗神社 | 神社って面白いやん!つんつらぽっぽと行こう

神社って面白いやん!つんつらぽっぽと行こう

神社の起源から、今に至るまで・・・少し知識を得て神社めぐりをしよう!

北山の辺の道は、春日大社を起点として白毫寺下を通り、石上神宮までの

コースなのですが、起点をJR京終(きょうばて)駅にして、ここから東の方向に

登って行けば、案外と楽に歩くことができます。


また、途中の国道169号線に出たら、少し南の方向に歩き、古市の町中を

過ぎてすぐに左手(東方向)に曲がったところに穴栗(あなぐり)神社があります。

こんもりとした社叢(しゃそう=鎮守の森)があるので、すぐにわかります。


鳥居と簡単な門は東側にあるので、裏から入ることになります。木々で囲まれた

境内は、薄暗いですがそれなりに風情があり、静かで良い雰囲気です。
あまり手入れもされていないようで、拝殿や本殿の屋根の上には、枯葉が少し

積もっています。本殿は塗られている朱色が少し薄くなり、古い感じがそのまま

です。社務所すらありません。こんなの、大好きです。(^^)


板葺き流造の平入りに4つの千鳥破風を設けた南向き本殿は、すばらしいでは

ありませんか?

ご祭神は、案内板から伊栗(いぐり)社(太玉命=ふとだまのみこと)、穴栗社
(高御産霊尊=たかみむすひのみこと)、青榊(あおさかき)社(青和幣=あお

にぎて)、辛榊(からさかき)社(白和幣=しろにぎて)と書かれています。(左右

どちらからかは、書かれていません。)


古事記では、太玉命は布刀玉命で、天照大御神が天の岩屋に隠れたときに
天児屋命と一緒に天の香山の男鹿の肩の骨を桜の木で焼いて占いをしたときと
天孫降臨時に邇邇芸命と一緒に5人の神様が従った、その一人です。


高御産霊尊は、古事記では天之御中主神の次に出てくる高御産巣日神と

同じで神産巣日神(かみむすひのかみ)と合わせて造化の三神と言われて

います。
残りの青和幣と白和幣は全く知らない神様です???


日本書紀の景行天皇即位55年春2月の項に出てくる


到春日穴咋邑


「春日(かすが)の穴咋邑(あなくいむら)の到着した」の穴咋邑が、この地と言う

事だそうです。また、万葉集では、「伊久里(いくり)の杜」とも詠まれています。



※写真右は、穴栗神社の鳥居 2016/06/13
※写真中は、拝殿と後ろの本殿 2016/06/13
※写真中の下は、本殿を東側から見る 2016/06/13
※写真下は、本殿を西側から見る 2016/06/13
※写真下の下は、本殿の壁板に書かれた美しい鳥(雉?)の絵 2016/06/13