石上神宮~内山永久寺跡から少し歩くと左手に夜登岐神社があります。ほとんどの
ハイカーはそのまま通り過ぎてしまうか、境内に入っても休憩するだけで気が付か
ないのですが目の前の拝殿が、茅葺きなのです。
奈良で茅葺きの神社と言えば、以前にも紹介した吉野川沿いにある大名持神社で、
本殿が茅葺きです。また柳生にある興ヶ原天満神社の舞殿、藁(わら)葺きと言えば
柳生にある長尾神社の神楽所くらいですかね。(残念ながら、無くなりました)
あまり知られなくて、そのことを教えると驚かれる伊勢神宮の内宮も外宮も素朴な
造りである、檜(ひのき)の丸い柱を直接地中に埋める「掘立柱(ほったてばしら)」と
「茅葺き屋根」が特徴なのです。茅葺きだから、桧皮葺より長持ちしなくて20年に一度、
遷宮が行われるのではないかと思います。
先日テレビでは、掘立柱と屋根との間に隙間があって、屋根の重みを壁板で支えて
おり、だんだんと隙間が無くなって行き、20年でくっつくとのこと、、、本当に理由は、
それだけかな?
神社の本殿の壁は、弥生時代の高床式倉庫の変形であるから、土壁は使わない
決まり。まぁ今の神社は、鉄筋コンクリートもありぃ~のでして、、、あははは・・・
この夜登岐神社の拝殿の茅葺きは、2015年11月に30年ぶりに葺き替えられたようで、
下の写真は、その一ヵ月後になります。
なお、夜登岐神社の本殿は、春日大社からのお下がり(奈良には結構多い)で、
真ん中の赤い鳥居の後ろの本殿に武甕槌命(建御雷神)をお祀りし、その横に
比賣神・大物主命・経津主命・天児屋根命をお祀りしています。大物主命以外は
春日大社の神様で、元々は春日神社だったそうです。
※参考BLOG 「吉野・宇陀は不思議なところ =9= 吉野・大名持神社 」

※写真上は、茅葺きの柳生の長尾神社の神楽所 2015/10/25
※写真中は、興ヶ原天満神社の神楽所は昨年、立て替えられ藁葺きでなくなった 2016/05/23
※写真中の下は、茅葺きの夜登岐神社の拝殿 2015/12/20
※写真下は、夜登岐神社の拝殿の屋根を下から見たところ
※写真下の下は、夜登岐神社の本殿(手前より大物主命・比賣神・武甕槌命) 2015/12/20



