我が身さへこそゆるがるれ - 山田太一作品集から 「岸辺のアルバム」(第8話~第15話)
昭和ホームドラマの金字塔、1977年夏にTBS系列で放送され、「辛口ホームドラマ」として放送史に燦然と輝く名作。その原作小説は1976~77年にかけて東京新聞ほかで連載された。
第八話則子(八千草薫)は繁(国広富之)に、北川(竹脇無我)とはもう会わないと告げる。そんな中、律子(中田喜子)のアルバイト先を訪れた繁は、律子の恋人を紹介される。
第九話律子(中田喜子)は恋人のチャーリーに捨てられ、さらにチャーリーの友人から乱暴されてしまっていた。一方、則子は町で妻子を連れた北川(竹脇無我)を見かけ…。
第十話律子(中田喜子)はチャーリーの友人から乱暴され、妊娠していた。誰にも相談できずに悩んだ律子は、繁(国広富之)の高校時代の担任・堀(津川雅彦)に相談する。
第十一話謙作(杉浦直樹)が仕事で売春に関わっていることを耳にした繁(国広富之)。その後、久しぶりに雅江(風吹ジュン)と会った繁は、田島家に関する驚きの事実を聞かされる。
第十二話繁(国広富之)は勉強どころか、何も手につかなくなって荒れてしまう。久しぶりに一家4人が揃ったある日曜日、田島家は川岸に並んで家族写真を撮影するのだった。
第十三話家を飛び出した繁(国広富之)は、雅江(風吹ジュン)の紹介でラーメン屋の住みこみで働くことになった。律子(中田喜子)は、謙作(杉浦直樹)と則子(八千草薫)が離婚をするのではないかと案じたが、謙作はしばらくの間、はっきりとした態度を示さなかった。謙作は絢子(沢田雅美)と浮気しようとするが、あっさり断られる。そしてある夜、謙作と則子は話し合いの機会を作る。則子は家に残ることを希望し、謙作も心から則子を必要としていた。浮気の事は忘れるよう努力してやり直そうと誓う謙作だったが、則子との溝は埋まらなかった。そんなある日、謙作は帰宅途中で倒れ、救急車で運ばれてしまう。
(全十五話中、第十三話のみフリー動画はありません。NHKオンデマンドもしくは日本映画専門チャンネルでご視聴ください(館長)。
第十四話家を飛び出した繁(国広富之)は、雅江(風吹ジュン)の紹介の店に住み込みで働くことになった。一方、謙作(杉浦直樹)と則子(八千草薫)は話し合いの機会を作る。
第十五話多摩川が増水し、付近一帯に避難命令が出された。久しぶりに一家4人が揃う。則子(八千草薫)たちは一時避難の際、田島家の記録であるアルバムを持ち出そうとする。
(呟き)当ブログの主である洋画探偵も台風の過ぎ去った直後の多摩川を目撃した。映画関係の仕事で岡山から大阪を経ての帰路、電車は多摩川の鉄橋を徐行運転しながら渡ったのだった。平時は野球場などもある広大な河川敷も堤防上部まで増水した濁流で覆われていた。こんな多摩川はかつて見たことが無かった。本作品の「目玉」が則子を演じた八千草薫にあることは誰にでも分かるが、シナリオは<性>を巡る則子の心の襞まで描き切り、八千草薫ファンにとって山田太一はサディストではないかとさえ疑わせる。なおシナリオでは竹脇無我演じる北川が健作より長身となっているが、動画を見ると竹脇無我がシークレット・ブーツを履いていることが分かる。杉浦直樹の筋肉質の身体が悲しい。