我が身さへこそゆるがるれ - 山田太一作品集から 「岸辺のアルバム」(第1話~第7話)
Amazon レビュアーさんの一人が探偵の思いをほぼ言い当てておられるので、先ずそれを紹介する:
☆ Edgarさん、5つ星のうち5.0 日本のドラマが大人だったころ
いきなり個人的なことを書くけれど、僕は小説『岸辺のアルバム』を21世紀になって読んだ。そのとき僕はヨーロッパを一人旅していたのだが、ミュンヘンとかヴェネチアとかそんなのがどうでもよくなるくらい、旅先でこの小説に熱中した。これ以降、僕は山田太一を本気で読むようになった。
『岸辺のアルバム』はドラマとしても有名な作品だ。このタイトルを聞くだけで、ジャニス・イアンの名曲「ウィル・ユー・ダンス」がすぐに浮かんでくる。しかしきっと映像を見るチャンスはないだろうから、小説は小説として、活字で残っている山田太一自身のシナリオを読んでみようと思った。
映像を見るチャンスはあった。YouTubeにほとんどがアップされていたのだ。よって映像と活字を交互に鑑賞した。そして今思うのは、70年代は日本のテレビドラマが最も「大人」の時代だったのではないかということだ(山田太一が不在の今のテレビドラマ界に、僕は何の興味も持てずにいる)。
小説とドラマは似ている部分も多いが、かなり違う。ドラマと脚本を鑑賞した後、小説も少し読み返してみると、「同じなのに全然違う」という不思議な印象を受けた。大きな改変としては、父親の仕事上のある秘密が小説とドラマでは異なっているのだが、これは局側からの要望だったらしい。
上記のように本TVドラマは最初、東京新聞等の媒体による「新聞小説」として発表された。しかし当然ながらドラマ化にあたっての脚本は山田太一自身が行っている。脚本を書くにあたって作家が採る方法の1つに「ハコ書き」というのがある。
☆ 飯友優さんのHP 「ストーリー作りとアイデアの出し方」
ハコ書きとは?

Wikipedia: 山田太一(脚本家)
第一話田島則子(八千草薫)は夫と2人の子供を持つごく普通の主婦。幸せだが平凡な毎日に少し退屈していた彼女に、ある日見知らぬ男から電話がかかってくるようになり…。
第二話則子(八千草薫)は男との会話を楽しむようになっていた。一方、則子の息子・繁(国広富之)はハンバーガーショップの店員・雅江(風吹ジュン)から交際を申し込まれる。
第三話則子(八千草薫)は電話の男・北川(竹脇無我)と会ってしまう。則子は心のときめきを押さえきれずにいた。一方、息子・繁(国広富之)は則子が浮気しているのではと疑う。
第四話則子(八千草薫)はデートを重ねるうちに北川(竹脇無我)の存在が大きくなっていることを感じていた。そんなある日のデートで、北川は則子に「浮気の提案」をする。
第五話北川(竹脇無我)から浮気の提案をされた則子(八千草薫)は、もう会わない方がいいと思っていた。そんな中、則子は健作(杉浦直樹)の同僚の妻・時枝(原知佐子)と会う。
第六話則子(八千草薫)は北川(竹脇無我)と関係を持つ。一方、謙作(杉浦直樹)は絢子(沢田雅美)から、繁(国広富之)は雅江(風吹ジュン)からそれぞれ言い寄られていた。
第七話母・則子(八千草薫)がホテルに入るところを目撃してしまった繁(国広富之)。愕然とした繁は則子を待ち伏せし、相手がどんな男なのか確かめようとするが…。