松本清張の『家紋』 | 映画探偵室

松本清張の『家紋』

映画探偵室-カモン!
前にも一度取り上げ、そのときに説明しましたが、松本清張の短編としては折り紙つきの怖さ、心の冷えを感じさせる傑作、「家紋」は都合二度TVドラマ化されましたが、寡聞にして
(ここは無理にでも「かもんにして」と読んでください)DVD化されたという話はありません。
その理由は下記のWikipediaをご覧ください:
家紋」 松本清張

探偵の見立てでは、この作品は、「火の記憶」や「天城越え」と並んで松本清張の心の闇を象徴する、といえば大げさですが、「ある小倉日記伝」から始まる小説群の底流を垣間見せるものだという気がします。それは「家紋」の主人公のせりふ、「その人の背中に負んぶされて夕焼けを見たことがある」に現れています。その人とは?

1990年のドラマ化では犯人役は萩原流行、2002年のドラマ化では神田正輝でした。どちらが怖かったかといえば、それは秘密にしておきましょう。

2002年制作の「松本清張没後10年特別企画「家紋」
残念ながら1990年制作版については画像入りの解説はネット上にひとつもありませんでした。

どこかの動画チャンネルで入手できないかと思っていますが、それよりも、ある意味では映画より怖いもの、を今回はご紹介します。それは市原悦子の朗読による「家紋」。あるレビュアーさんも次のように書き記しています。


「後生畏るべし」さん
形式:CD
Amazon.co.jpで購入済み松本清張ブームになる前に、なんとなくラジオ小説?のようなものを聞きたくて以前購入しました。最初はなんとなくうわのそらで聞き流していたのですが、ある日渋滞にハマった車の中で、聞いていたときに妙に市原悦子の声が頭に響き、ストーリーの面白さに惹かれました。語り口調、話の展開は非常に情感豊かに、場面が目の前に広がるような感じでした。それ以降しばらく何度も聞き返し、人にも貸してもいるうちに紛失してしまいました。
 再度購入して、長年はぐれていた恋人にあったような気がしました。
実際に福井県に旅行に行った際に吉崎御坊を訪問しました。今ではすっかりと寂れてしまい、地元の人も吉崎御坊?という感じで、行ってもつまらないですよ、という感じでした。中では「肉付き面」の談話をしていたり、昔は湖上に浮かぶ仏閣であったなどの話があり、吉崎御坊を中心とした地図などもありました。不思議な気がしましたが、立ち寄ってよかった気がします。
 そのあとは、テレビで岸本加代子さんが演技をしていましたが、なかなか良かったです。やはり、死の枝を購入しました。活字もまた違う赴きがあります。
 最後に松本清張自身の解説があり、制服に対する信頼感を心理的に描く、焦点を一点に絞るなどの話もよかったです。
その後、黒い霧ゆカッパブックスの古本を漁り、松本清張ものを気にするようにしています。砂の器も迫力がありますが、このラジオ小説は、非常に大切なものとなっております。