コンドル(7) | 映画探偵室

コンドル(7)

用心深く外に出ると,まず入り口に止めておいたバイクが細工されていないかチェックする。OK

ふと向こうを見ると濃いサングラスをかけた中年の女がベビー・カーかワゴンのようなものを押してこちらに来る。そして中を覗き込むように身をかがめた。危ない!思わず上着の下のコルトに手をかける。

「バカ野郎,昼間からねぼけるな」

通りかかったイエローキャブからの罵声であった。

走って,できるだけ近くの公衆電話ボックスに入る。3回ダイヤルを回す。

どこかのオペレータ室で緊急電話の赤いランプが点く:

「少佐だ。」

外部から見える公衆電話の中:「ジョー・ターナーです」

オペレータ室:「身分は?」

公衆電話の中:「え?」

オペレータ室の少佐:「身分を」

公衆電話の中:「ターナーです。あんたに雇われた

オペレータ室:「身分を証明してください。暗号は」

公衆電話の中:「あ,コンドル。所属してる第9部第17課が襲われた。」

オペレータ室:「程度は(どのレベル)?」

公衆電話の中:「程度(レベル)?」

オペレータ室:「損害のだ」

公衆電話の中:「全員です。博士もジャニスもレイもハロルドも

スーパー:「オフィスの電話か?」

ターナー:「ちがうちがう,少し離れた公衆電話です」

オペレータ室。背景には色分けした地図が見えている:「規則に違反した連絡方法だぞ」

公衆電話の中:「しかたないだろう。何をいってる,馬鹿やろう。買い物にでた間に全員殺されたんだ。」

スーパー:「部外者(探偵注:音声は「カンパニーの外」である)に事件を知られたか」

ターナー:「多分知られていない」

「君も負傷を?」

ターナー:「負傷?いいや」

オペレータ室:「武器を持っているか」

公衆電話の中:「しかたなしに暗号名“ナイチンゲール”の拳銃を。彼女が護身用に持ってた銃です」

オペレータ室:「どんな」

公衆電話の中:「45口径。保護してください。私の専門は読書だ」

オペレータ室:「その場所を離れろ」

公衆電話の中:「いまから本部へ行ってもいいですか」

スーパー:「安全な場所をみつけろ」

ターナー:「どこへ」

オペレータ室。現在通話中の緊急電話の赤ランプが点灯する:「知られていない場所だ。自宅はまずい。」

オペレータ室:「2時間後に少佐に電話しろ。」

少佐の背中越しにみたオペレータ室。色分けした世界地図が見えている。

「2時30分だが,時計は?」

公衆電話の中:「合ってる。2時30分ね」

公衆電話の中,少佐の声:「受話器をかけずに離れろ」

質問しようとするターナーを無視するように,ここで電話は切られた。

「17課が襲撃された」

オペレータ室からは行動指令が出され,緊急処理班が動き出す。と同時にワシントンに連絡が飛ぶ。

その経過と,一人残されたターナーが思考を開始して行動に移していくシーンがカット・バックする(交互に現れる)。

オフィスに向かう処理班。

セントラル・パークの中を走るターナー。

処理班の車には「ビル清掃会社」の文字が見える。清掃員の服装をした作業員がオフィスに入っていく。

MoMA(ニューヨーク市立近代美術館)の中をうろつくターナー。さかんに思考している。

偽装清掃員の1人が車に帰ってきて報告する。報告の第一声「ニューヨーク支部を」がスーパーで出る中,現れた画面は―


twin

ニューヨークのビル群の中にひときわ目立つツインタワービルであった(続く)。