映画内映画(3)
こうなるともう病気です。
ロッセリーニの「自転車泥棒」にも考えようによっては「映画内映画」があります。
つまり,主人公が自転車を使ってやる仕事としてようやくありつけた「ポスター貼り」の
ポスターはリタヘイワースの「???」でした。
ロッセリーニの(ネオレアリスモの)社会性に惹かれたイングリッドバーグマンがアメリカを捨てて
彼のもとに走り,以後自分に似合わない環境に苦しみ,それを最後に救ったのが同国人のイングマールベルイマン
(二人の名前をスウェーデン語で発音すると殆ど同じ)であり,初の主演映画となったのは「秋のソナタ」でした。
この撮影時に「自分が幸せなら子供なんてどうでも構わない」という台詞をバーグマンがどうしても言えないと泣いた時,ベルイマンは「できるはずだ」と言って譲らなかったそうです。自立しようとする女性の孤独...
ここでこのベルイマンの「沈黙」に出てくる「映画内映画」の答えを書きましょう。
それは,「分からない」です。地図に載っていない,言葉もまったく分からない国で観た映画です。
唯一つ彼女に伝わったのがベルイマンの符丁とも言うべき「マグロブ」という言葉でした。
「沈黙」におけるカットシーンの大部分はこの後にやってきます。