もう14年も前のことですが


私が初めて桧原湖へ訪れたのは、1994年の6月頃だったと思う…


当時の桧原湖ではバス釣りをする人はごく僅かで、週末でもバスボートやアルミボートは1日に2~3艇見かけるくらいと、とてものんびりとした場所でしたw

今からは想像もできませんが、ボート屋サンの営業開始時刻はAM8時過ぎからで、エンジンやエレキ付きのレンタル艇は存在しない世界でした。


時の経つのを忘れてさせてくれるような空間とすばらしい景色に魅せられて、今でも通い続けています。


時同じくして、野尻湖でもバス釣りが解禁となり、スモールマウスバスが注目されはじめた頃でした。


当時、桧原湖はサイズが小さいとか言われ、野尻湖とよく比較されました。

確かにアベレージサイズは野尻湖よりも小さかったような気がしますが、私的には周りが言う程小さいとは思っていませんでした。


40cmオーバーはさすがに簡単には釣れませんでしたが、誰も狙わないディープをヤレば30cm前半~後半はコンスタントに釣る事ができました。

そして、なにより爆発力が凄かった…


当時の私の釣りスタイルは手漕ぎのレンタルボートに自作のアンカーと魚探で、コンタクトポイント上で待ち伏せするという方法でした。


待ち伏せスタイルなので、回遊が来なければホゲてしまうのですが、回遊が回ってきたときは1キャスト1フィッシュ状態!

釣れるサイズもほとんどが35cm前後で、長いときは1時間近くソノ状態が続き、多い時は1日に5回位回遊してくるときもあった。


しかし…

最近というか、ここ6~7年位はそのような爆発に遭遇したことが皆無となってしまいました。


私的な見解ですが、バスの絶対数そのものが減少しているように感じます。


特に産卵期のシャローへ上がってくるバスは、確実に減っている?

というより、ほとんど居ないに等しいと感じます。


理由はやはり釣り人の増加が最大の原因だと思います。


かと言って釣り人を制限するのは難しいと思うので、やはりバスを保護するしかないと思います。

対策としては…


①禁漁区の設定

先程野尻湖と比較しましたが、今もあるかは分からないのですが確か2000年前後から野尻湖には【禁漁区】というものが何箇所かに設定されました。

当時お世話になっていたレンタルボート屋サンの話では、シャローへ上がってきて産卵するバスを守るために設定したと話しておりました。


これを聞いたときには、『なんて素晴らしい地元の方々なんだろう~』と感動したのと同時に、『なぜ桧原湖にはないんだろう?』と疑問に思いました。


②産卵期のトーナメント自粛

これは一人のアングラーとして思うのだか、なぜ産卵期にトーナメントを開催するのか???

現状はかなり悲惨な状況で、産卵期のトーナメント開催後のシャローは空になったネストだらけです。


以前、某県の水産試験場の外来魚駆除マニュアルというのを読んだことがあります。駆除として効果のある方法の中に、【釣り】と言う項目があります。

そしてその項目には【繁殖期にあわせて実施すると効果的】とか【多くの人が容易に実施することが可能】などと記載されてます。

要するに、【多くの人数で産卵期に釣りをすれば駆除の効果が高い】という内容です。

もちろん開催する団体に問題があると思いますが、プロとして出場している方々なら産卵期のトーナメントがどのような影響を与えるかはよくお分かりだと思うので、所属団体へ回避するようにできないのかな~と思います。


話しが変わりますが…

2001年の8月に桧原湖で開催された『エコギアカップ』と言うのをご存知の方も居ると思います。

私は前日に開催されたセミナーだけ参加したのですが…


ゲストアングラーとして来ていた田辺哲男さんがこう言ったのを今でもハッキリと憶えてます。


『今(2001年)は過渡期でバスが多く釣れますが、数年後何らかの行動を起こさないとフィールドがダメになる(釣れなくなる)』と…


今の桧原湖が、まさにその状況ではないでしょうか?