時は流れ、

県外に大学進学を決めたわたしは、

やっと窮屈な実家から離れようとしていた。



やっと家から出ることが出来る。 



その事実は、

親元を離れる不安などよりも、

解放感に満ちていた。



さあ、

もう明日、家を離れるという時、


おばあちゃんが

「身体に気を付けて頑張るんだよ。」

と建前ではないとわかる、

きっと少し心配していたような声で

言葉を掛けてくれた。


祖母は、この時に豹変したわけではない。

気づかない間に、

少しずつ、少しずつ、

家族の形、関係は変わってきていたんだ。


ああ、

いつの間にか、

わたしは、「おばあちゃんの孫」になっていたんだ。


気付けば、

一緒に住み始めて、

10年の月日が経っていた。



子供にとっての10年は長かったはずだけど。



10年の月日は、

絶対に変わらないだろうと思っていた

物事や人をも

変えるんだ。

そんなことに

気付かされた、

18才の春。



心の中の

わだかまりが

ストンと抜けて、


喜びと、

これからの新世界への期待を

心の空いたところへ

満たし、

溢れさせながら、


わたしは、

故郷を後にした。



あれから

20年以上が経つ。


その間も、

ありとあらゆることが起こったし、



離婚をしてシングルマザーとなり、

正社員という安定を手放し、

一見、

いつよりも不安定な状況だとも言えるけど、



今が

一番いい。



自由を手に入れ、

大好きな仲間たちがたくさんいて、

自分を表現することに、

制限をかけなくていい。


年は随分とってきたかもしれないけど、

ここにくるまでの、

経験を一緒に積み重ねてきた。



数年前に

「この年で、、」

と思ったこともあったけど、

関係なかった。



Strike while the iron is hot.

「思い立ったが吉日」」

ですよ!