アルカリ除去をしているのに利益が増えない美容室へ|見えない技術を経営の強みに変える方法
「カラー後はアルカリ除去まできちんとしている」
「なるべくダメージを残さない施術を心がけている」
「薬剤や処理剤にもお金をかけている」
それなのに、
客単価がなかなか上がらない。
再来につながらない。
材料費ばかり増えて利益が残らない。
そんな悩みを抱えている美容室経営者もいると思います。
僕は、こういうサロンほど一度考えてほしいことがあります。
それは、
アルカリ除去をしていること自体ではなく、その意味がお客様に伝わっているか?
ということです。
良い施術をしているのに、その価値がお客様に認識されていない。
ここには、美容室経営における大きな機会損失があると思っています。
アルカリ除去が「当たり前の工程」になっていませんか?
美容師にとってカラー後の処理は、施術工程の一つかもしれません。
カラーをする。
シャンプーする。
アルカリ除去をする。
トリートメントをする。
仕上げる。
毎日繰り返していると、それが当たり前になります。
しかし、お客様から見れば違います。
どんな薬剤を使ったのか。
カラー後に何をしているのか。
なぜその処理が必要なのか。
そこまで理解している方は多くないと思います。
つまり、
美容師側では価値のある仕事でも、お客様から見えなければ価値として認識されにくい。
ここが重要です。
材料費を使っている。
施術時間も使っている。
スタッフも技術を学んでいる。
それなのに何も説明せず終わっているとしたら、その価値を経営に生かし切れていません。
「アルカリ除去しています」だけでは伝わりにくい

僕がお客様への説明で大切だと思っているのは、専門用語を並べないことです。
例えば、
「アルカリ除去をしますね」
だけでは、お客様には意味が分からないかもしれません。
そこで、
「カラーをして終わりではなく、施術後の髪のことまで考えて最後にケアしています」
と伝えてみる。
すると、
単なる工程の説明ではなく、
「この美容室は先の髪まで考えている」
という価値として受け取ってもらいやすくなります。
アルカリ除去という言葉を覚えてもらうことが目的ではありません。
大切なのは、
なぜ自分たちがそこまでやっているのかを理解してもらうこと。
ここにサロンの考え方が表れます。
客単価アップの前に「選ばれる理由」を増やす
売上が伸びなくなると、
新しい高単価メニューをつくろう。
トリートメントをもっと提案しよう。
店販を強化しよう。
値上げしよう。
と考えがちです。
もちろん、必要な場合もあります。
でも、新しいものを増やす前に確認したいことがあります。
今ある技術の価値を、どれだけ伝えられているでしょうか?
薬剤選定。
塗り分け。
前処理。
アルカリ除去。
後処理。
ホームケアアドバイス。
美容師が当たり前にやっている仕事の中にも、お客様が知らない価値はたくさんあります。
新しい商品やメニューを増やすことだけが単価アップではありません。
まず、
「なぜこの美容室のカラーなのか」
を明確にする。
価格以外の選ばれる理由が増えれば、価格だけで比較されにくいサロンづくりにもつながると僕は考えています。
カラー客数を「売上」だけで見ない
例えば毎月200人のお客様がカラーをしているとします。
経営数字を見るとき、
カラー客200人。
カラー売上○○万円。
平均単価○○円。
と見ると思います。
でも、僕ならもう一つ数字を加えます。
200人に、自分たちのカラーへの考え方を伝えられたか?
という数字です。
200人来店していても、価値を説明できたのが40人なら、残り160人には伝えられていません。
これは新規集客とは違います。
すでに目の前にいるお客様に対する機会損失です。
新しいお客様を集めるには広告費が必要です。
でも、今来てくださっているお客様に、
「なぜアルカリ除去をしているのか」
「なぜ施術後まで考えているのか」
を伝えることは、今日から改善できます。
だから僕は、
集客数を見るだけでなく、価値を伝えた人数も経営数字として見た方がいい
と思っています。
アルカリ除去から次回来店の理由をつくる

リピート率を改善したいとき、
「次回予約を取ろう」
だけでは不十分だと思っています。
お客様が知りたいのは、
なぜ次もこの美容師、この美容室へ来る必要があるのか
です。
そこでアルカリ除去を単発の処理で終わらせず、次回につなげます。
例えば施術後に、
「今日はカラー後の状態まで考えてケアしています。次回来店したときに、毛先の状態や色持ちも一緒に確認しましょう」
と伝える。
すると次回来店が、
「根元が伸びたから染める日」
だけではなくなります。
髪の状態を美容師と一緒に確認する日
になります。
僕は、この関係をつくることが本当の意味でのリピートにつながると思っています。
店販をアルカリ除去と別物にしない
「店販が伸びない」
これも美容室経営者からよく聞く悩みです。
スタッフに聞くと、
売り込みたくない。
商品説明が苦手。
断られるのが怖い。
という声が出てきます。
だったら僕は、
店販を「商品販売」から「施術の続き」に変えればいい
と思っています。
美容室ではカラー後の状態まで考えてケアする。
では、明日から次回来店までは誰が髪を管理するのでしょうか?
毎日のホームケアです。
サロンで整えて終わりではなく、自宅でも状態を維持してもらう。
そう考えると、
シャンプーやトリートメントを提案することは、商品を売ることだけではありません。
今日行った施術を次回来店までつなげる提案
になります。
僕たちがViváte Hで大切にしている「髪の健康寿命をのばす」という考え方も、この延長線上にあります。
美容室できれいになった一日だけを見るのではなく、その後の365日まで考える。
Viváte Hもシャンプー、トリートメント、アウトバスまでを一つのホームケアとして考えています。
スタッフ教育を「使い方」から「考え方」へ変える
アルカリ除去を導入したとき、
「カラー後にこれを使ってください」
だけでスタッフ教育を終わらせてしまうと、ただの作業になります。
僕なら、
なぜアルカリ除去をするのか。
なぜ施術後まで考えるのか。
なぜお客様へ説明するのか。
なぜホームケアにつなげるのか。
なぜ次回来店時に状態を確認するのか。
ここまで伝えます。
するとスタッフにとってカラーは、
「染めて終わる仕事」から「お客様の髪を継続して管理する仕事」
へ変わります。
カウンセリングから始まり、
施術。
アルカリ除去。
ホームケア。
次回来店。
この流れを一つにする。
スタッフ全員が同じ考え方でお客様に向き合えるようになれば、個人の販売力だけに依存しないサロンづくりにもつながります。
アルカリ除去の原価だけを見てはいけない
経営者なので、原価を見ることは当然です。
1回いくらかかるのか。
月に何本使用しているのか。
年間でいくらになるのか。
ここは把握する必要があります。
でも、それだけで判断するのはもったいない。
僕なら、
アルカリ除去を行ったお客様の再来率。
次回予約率。
客単価。
トリートメント比率。
ホームケア提案率。
店販購入率。
こうした数字も一緒に確認します。
例えば、
アルカリ除去実施率100%。
お客様への説明率25%。
だとします。
この場合、まず改善すべきなのは商品ではないかもしれません。
75%のお客様に価値を伝えられていない仕組み
です。
商品を入れ替える前に、伝え方と仕組みを改善する。
ここにも利益改善のヒントがあります。
美容室には、まだ売上になっていない価値が眠っている

美容師は本当にたくさんのことを考えて仕事をしています。
髪を見て薬剤を選ぶ。
細かく塗り分ける。
必要な処理を加える。
アルカリ除去をする。
仕上がりを確認する。
お客様の未来の髪まで考える。
でも、その価値を美容師だけが知っている状態ではもったいない。
僕が考える美容室経営の機会損失は、
価値がないことではなく、すでにある価値が伝わっていないこと
です。
だから、新しい売上をつくりたいときほど、
「何を追加しよう?」
だけではなく、
「今やっていることで、お客様が知らない価値は何だろう?」
と考えてみてほしいです。
アルカリ除去を「処理剤」で終わらせない
アルカリ除去を導入する。
スタッフが使う。
カラー後に処理する。
これだけなら材料費です。
でも、
なぜ行うのかを言葉にする。
お客様へ伝える。
ホームケアにつなげる。
次回来店時に髪の状態を確認する。
数字で結果を見る。
スタッフ教育へ反映する。
ここまでつながると、
アルカリ除去は単なる施術工程ではなく、サロンの価値を伝える入口
になります。
美容室経営は、新しいものを導入し続けることだけではないと思っています。
すでにサロンの中にある良い仕事を見つける。
その意味を言葉にする。
お客様へ届ける。
再来や店販につなげる。
利益を残す。
そして、その利益を美容師へ還元する。
美容師が一生懸命やっている仕事が、きちんと価値として認められる美容業界にしたい。
だから僕は、
「アルカリ除去をしているか?」ではなく、「アルカリ除去の価値まで伝えられているか?」
を経営者に考えてほしいと思っています。
もしかすると、新しい商品を探す前に改善できる売上が、すでにサロンの中に眠っているかもしれません。
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