店販 | 「髪から自分史上最高の余白のある本質美を」 ブログ

美容室の店販を伸ばすには?売れるスタッフを育てるより先に仕組みを変える

 

美容室経営で、

「店販がなかなか伸びない」

「店販を勧めるスタッフと、まったく勧めないスタッフがいる」

「商品を紹介すると営業っぽくなってしまう」

という悩みは少なくありません。

そこで、

店販キャンペーンをする。

商品知識の勉強会をする。

店販目標を決める。

こうした取り組みを始める美容室も多いと思います。

もちろん、それも必要です。

でも僕は、店販が伸びない原因をスタッフの「販売力」だけに求めてしまうと、なかなか根本的な解決にはならないと思っています。

なぜなら、

美容室の店販は、本来「商品を売る仕事」ではないからです。

店販を「売上」と考えるとスタッフは動きにくくなる

例えばスタッフに、

「今月はシャンプーを10本販売してください」

と伝えたとします。

経営者からすれば、店販を伸ばすための目標です。

でも美容師側からすると、

「必要ないお客様にも勧めないといけないのかな」

「押し売りと思われたくない」

という心理が生まれることがあります。

ここに、店販が伸びない一つの原因があります。

では、

「お客様が次回来店するまで、きれいな髪で過ごすために必要なことを伝えてください」

だったらどうでしょう。

意味がまったく変わります。

美容師は商品の販売員ではありません。

髪のプロです。

だから店販も、

髪のプロとしてお客様の毎日のケアをサポートする仕事

として設計する必要があると思っています。

店販

美容室で髪をきれいにできるのは年間のほんの一部

例えば、2か月に1回美容室へ来店するお客様なら、年間の来店回数は約6回です。

1回の滞在時間が3時間だったとしても、年間18時間。

一方、お客様は残りの時間を自宅で過ごします。

シャンプーをする。

髪を乾かす。

アイロンを使う。

紫外線を浴びる。

寝ている間には摩擦も起きます。

カラーや縮毛矯正をしている髪なら、その影響を受けながら次回来店まで生活しているわけです。

ここで美容室側が、

「今日きれいにしたから終わり」

となってしまったらどうでしょう。

僕は、それでは美容師が提供できる価値の一部しか届けられていないと思っています。

美容室での数時間と、自宅で過ごす何十日間をつなぐ。

その役割の一つが店販です。

店販

店販が売れない美容室は「最後に商品を出している」

よくある店販の流れがあります。

施術が終わる。

髪を仕上げる。

鏡を見せる。

そして最後に、

「このシャンプー、すごくいいですよ」

と伝える。

お客様からすると、

突然「商品販売」が始まったように感じます。

だから断られやすい。

僕が大切だと思うのは、商品を紹介するタイミングではなく、

最初からホームケアまでを一つのサービスとして考えることです。

例えばカウンセリングで、

「最近、髪で困っていることはありますか?」

と確認する。

「毛先が広がる」

という悩みがあれば、その原因を一緒に考える。

そして必要な施術をする。

仕上がったときに、

「今日はここまで状態を整えました。ただ、ご自宅で毎日アイロンを使われるので、ここからのケアも大切です」

と伝える。

そこで初めて、そのお客様に必要なホームケアを説明する。

これなら店販は、

施術とは別の販売ではなく、施術の続きになります。

店販で説明するべきなのは「商品」より「理由」

店販研修というと、

商品の成分。

香り。

泡立ち。

容量。

使用方法。

こうした商品知識を勉強することが多いと思います。

もちろん知識は必要です。

でも、お客様が知りたいのは、

「なぜ私に必要なの?」

ということです。

例えば、

「ケラチン配合のシャンプーです」

と言われても、それだけでは購入する理由になりません。

それより、

「カラーを繰り返していて毛先の状態が変わってきているので、次回来店までのケアとしてシャンプーから見直す方法があります」

と説明した方が、自分のこととして理解できます。

店販で重要なのは、

商品知識をたくさん話すことではなく、

目の前のお客様の髪とホームケアの必要性を結びつけることです。

店販

店販が売れる美容師は「商品」から話さない

ここを仕組みにすると分かりやすくなります。

「何を売ろう?」

から考えるのではありません。

まず、

お客様は何に困っているのか?

から始めます。

例えば、

カラー後に毛先が乾燥する。

湿気で広がる。

毎朝アイロンを使っている。

縮毛矯正を続けている。

以前より髪のツヤが出にくくなった。

こうした悩みがあります。

そこで美容師が髪の状態を見て、

「なぜそうなっているのか」

を説明する。

そのうえで、

「美容室ではこうします」

「自宅ではこうしてください」

まで伝える。

必要な商品があれば、その選択肢として店販商品を紹介する。

つまり順番は、

商品 → 説明 → 購入

ではありません。

悩み → 原因 → 解決方法 → ホームケア → 商品

です。

この順番に変えるだけでも、店販の意味は大きく変わります。

店販はスタッフのセンスに任せない

美容室経営で僕が問題だと思うのは、

「店販が得意なスタッフが売ってくれればいい」

という状態です。

それでは、そのスタッフが休んだり退職したりすれば店販売上も落ちます。

これは仕組みではありません。

個人の能力に依存している状態です。

だから、

店販にもサロンとしての型をつくる。

例えば、

カラーのお客様には何を確認するのか。

縮毛矯正のお客様には何を伝えるのか。

アイロンを毎日使う方には何を説明するのか。

髪質の変化を感じ始めた方には何を確認するのか。

そして、

どのタイミングでホームケアの話をするのか。

ここまで決める。

すると、店販が得意な美容師だけが商品を販売する美容室から、

全スタッフがお客様に必要な情報を届けられる美容室

へ変わっていきます。

店販

店販比率だけではなく「提案率」を見る

店販を仕組みにするなら、売上だけを見るのも少し違うと思っています。

商品を買うかどうかを決めるのは、お客様です。

美容師がコントロールできるのは、

必要な情報を伝えたかどうか

です。

例えば100人のお客様が来店して、

ホームケアについて説明したのが20人だけだったら、

店販が伸びないのは当然かもしれません。

だから僕なら、

「何本売ったか」

だけではなく、

必要なお客様にホームケアの説明ができたか

も見ます。

売上という結果だけを見るのではなく、その前の行動を見る。

これは店販を安定させるうえで、とても重要です。

店販は美容室の収益構造を変えられる

美容室の技術売上には、どうしても時間の制約があります。

1人の美容師が1日に担当できる人数には限界があります。

営業時間にも限界があります。

売上を増やそうとして予約を詰めすぎれば、スタッフの負担も大きくなります。

だからこそ、美容室経営では技術売上だけではない収益を持つことも重要です。

店販には在庫や仕入れなどの管理は必要ですが、技術売上とは違い、

施術時間そのものを追加しなくても生まれる売上

という特徴があります。

適切な店販が増えて利益が残れば、

給与。

教育。

設備投資。

福利厚生。

新しいサービス開発。

などに再投資できます。

だから僕にとって店販は、

単純に「客単価を上げる施策」ではありません。

美容師の価値を高め、その価値を待遇へ還元するための一つの事業設計です。

店販

自社でViváte Hを開発した理由

僕自身、美容業界で長く仕事をしてきました。

ずっと考えていたことがあります。

美容室では髪をきれいにできる。

でも、お客様が美容室へ来るのは年間のほんの数日です。

では、

残りの365日に近い時間をどうするのか。

ここまで考えなければ、本当にお客様の髪の未来を守っているとは言えないのではないか。

その考えから開発したのが、

Viváte H(ビバテ)です。

Viváte Hは、

「髪の健康寿命をのばす。」

ことを目的に開発したホームケアシリーズです。

シャンプーだけを単品で考えるのではなく、

REDEEM SHAMPOO

REWARD TREATMENT

BIJU CARE MILK

という流れで、

美容室で整えた髪を自宅でケアし、次回来店までつなげていくことを考えています。

僕たちが目指しているのは、

「たくさん売れる商品」を作ることではありません。

美容師がお客様の10年後の髪まで考えたときに、自信を持って提案できるホームケアを作ることです。

店販が変わると「次回来店」の会話も変わる

ホームケアを提案して終わりではありません。

むしろ重要なのは、その次です。

次回来店されたときに、

「前回から髪の調子はいかがでしたか?」

と確認する。

広がりはどうだったか。

乾燥はどうだったか。

朝のスタイリングは楽になったか。

ホームケアは使いやすかったか。

そして現在の髪を見て、次の提案につなげる。

この循環ができれば、

店販は一度商品を購入してもらうための仕組みではなくなります。

美容室とお客様が一緒に髪を育てていく仕組み

になっていきます。

まとめ|店販を伸ばしたいなら「販売」をやめる

美容室の店販が伸びないとき、

「もっと売ろう」

「もっと商品説明をしよう」

と考える前に、一度確認してみてください。

自分たちは何のために店販をしているのか?

店販は商品を売ることが目的ではありません。

美容室で整えた髪を、

自宅で守り、

次回来店につなげる。

そのためのホームケア提案です。

そして、

カウンセリング → 施術 → ホームケア → 次回来店

までを一つのサービスとして設計する。

店販が一部のスタッフだけの「販売テクニック」ではなく、サロン全体の「お客様への責任」に変われば、店販のあり方そのものが変わると思っています。

僕が目指しているのは、

店販が売れる美容室を増やすことだけではありません。

お客様の髪がきれいになる。

美容室に利益が残る。

その利益が美容師の給与や教育に還元される。

美容師という仕事の価値が上がる。

店販を、その循環をつくる一つの仕組みにする。

それが、これからの美容室経営に必要な店販の考え方だと思っています。