美容室で「人が辞めない組織」をつくるために、経営者が本当に考えるべきこ
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カテゴリ: 求人情報, ショウセイ代表 “木田昌吾ブログ”

美容室経営をしていると、必ず向き合うテーマがあります。
それが
「スタッフの離職」です。
美容業界は昔から
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人が辞めやすい
-
若手が続かない
-
教育しても独立する
-
採用しても数年で辞める
と言われてきました。
ですが本当にそうでしょうか。
私は最近、「美容室で人が辞める理由」は、
美容業界特有の問題というより、組織設計の問題の方が大きいのではないかと感じています。
今回は、サロン組織における離職の本質について整理してみます。
離職は突然ではない
美容室の現場でよくある言葉があります。
「急に辞めると言われた」
でも実際には、
急に辞める人はほぼいません。
本人の中では
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数ヶ月前から違和感があった
-
手応えがなくなっていた
-
評価に納得していなかった
-
将来が見えなくなっていた
こうした感情が積み重なっています。
ただ、それを言える環境がないだけです。
だから最後に
「実は辞めたいと思っていました」
となる。
つまり経営者からすると突然ですが、
本人からすると当然の結果です。
ここで大切なのは、
退職理由を聞くことではありません。
本当に重要なのは
辞める前のサインに気づけていたか
です。
スタッフは給与だけで辞めるわけではない
美容室の離職理由でよく言われるのは
-
給料が低い
-
人間関係
-
労働時間
-
休み
です。
もちろんこれらは重要です。
ですが現場で本当に多い理由は、もっと違います。
それは
手応えがない
です。
例えば
-
自分が成長している実感がない
-
何を目指して働いているのかわからない
-
頑張っても評価されている気がしない
-
自分の未来がこの会社で見えない
こういう状態です。
この状態は危険です。
なぜなら
不満がある人より、手応えがない人の方が静かに辞めるからです。
不満がある人は文句を言います。
でも手応えがない人は、何も言わずに辞めます。
若手が辞める理由は「根性不足」ではない
美容室業界では
「今の若い子はすぐ辞める」
と言われます。
ですが、私はこれは違うと思っています。
今の若い美容師は
-
SNSで他サロンが見える
-
転職サイトで給与が見える
-
美容師の働き方が見える
つまり
常に比較の中にいます。
その中で残るということは
「なんとなく居る」
ではなく
ここにいる理由がある
という状態です。
だから若手に必要なのは
理念でも精神論でもなく
打席
です。
つまり
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任せられる経験
-
意思決定
-
チャレンジ
-
失敗経験
です。
例えば
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カウンセリング任せる
-
新メニュー考えさせる
-
SNS企画任せる
-
ミーティング主導させる
小さくてもいい。
「任されている感覚」
これがないと、若手は続きません。
働きやすい会社と、働きがいのある会社は違う
最近多くの美容室が
-
残業減らす
-
休日増やす
-
労働環境改善
をしています。
これはとても大事です。
ただし
それだけでは人は残りません。
なぜなら
働きやすさは
マイナスをゼロに戻すこと
だからです。
でも人が定着する理由は
プラス
です。
美容師が感じるプラスとは
-
自分の技術が評価される
-
お客様から支持される
-
任されている
-
成長している
-
必要とされている
こういう感覚です。
つまり
働きやすいだけの美容室は普通の会社
働きがいがある美容室が
強い会社
です。
美容師が辞めないサロンの共通点
色々な美容室を見ていて思うのは
人が辞めないサロンには共通点があります。
それは
会社の儲け方と、スタッフのやりがいが繋がっていること
です。
例えば
このサロンは
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髪質改善が強み
-
カウンセリングが強み
-
大人女性専門
-
カラー特化
など
儲かる理由があります。
その時に
スタッフの仕事が
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技術
-
接客
-
提案
-
SNS
どう繋がっているかが明確なサロンは強いです。
逆に
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なんとなく営業
-
なんとなく教育
-
なんとなく理念
のサロンは
やりがいが繋がりません。
美容師は
「何を頑張ればいいか」
が見えないと辞めます。
スタッフの価値観はライフステージで変わる
美容室経営でよくあるミスがあります。
それは
全員に同じ働き方を求めること
です。
でも人は変わります。
例えば
20代前半
→ 技術・成長
20代後半
→ 給料・評価
30代
→ 家庭
40代
→ 安定
同じ美容師でも
求めるものは変わります。
だから
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バリバリ働きたい人
-
家庭優先の人
-
安定志向の人
-
挑戦したい人
が混ざる組織の方が
長く続くサロンになります。
美容室で一番大事なマネジメント
最後に一番大事なこと
それは
対話です。
ただし
ミーティングではありません。
説教でもありません。
重要なのは
話してもらうこと
です。
美容室の1on1で大事なのは
-
上司が話す30%
-
スタッフが話す70%
です。
例えば
-
最近どう?
-
今何が一番楽しい?
-
逆に何がやりにくい?
-
何を任されたい?
これだけでも十分です。
スタッフは
「自分を理解してくれる人」
がいると辞めません。
逆に
評価制度が完璧でも
理解されていないと辞めます。
AI時代ほど、人間のマネジメントが重要になる
これからAIは
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売上分析
-
予約分析
-
SNS分析
-
顧客分析
をどんどん助けてくれます。
でもAIができないものがあります。
それは
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信頼
-
感情
-
人生背景
-
モチベーション
です。
つまり
サロン経営の最後の差は人間関係
になります。
まとめ
美容室で人が辞めない組織は
制度でも
給与でも
理念でも
ありません。
それは
スタッフ一人ひとりの人生と、サロンの未来が繋がっている組織
です。
スタッフが
「ここで働く意味がある」
と感じているか。
それを作れるのは
経営者と幹部だけです。
あなたは、ひとりの人生と、サロンの未来をどうやって繋げますか?
木田昌吾