さて、本日はショートダッフルのサイズ補正。

掲示板からお問い合わせいただいた関東のsimonさんんからご依頼いただいたショートダッフルコートの身幅と袖幅のサイズを詰めました。
学校では教えてくれない!洋服業界のウラ話
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その後、メールを頂き詰め幅や詰めヶ所などの相談をしながら進めました。
コートなんだけど関東でそれほど寒いわけでもなく、いつも中は薄着なので細身のジャケット並みに細くしたいということで、身幅を平置きで4cm(全体で8cm)袖幅を2cm(4cm)詰めとかなりタイトに仕上げました。。

袖幅はアームから袖先まで全体2cmとスリム化し、身幅はサイドパネル後ろの切り替え線で詰めてます。
理想を言えばフロントの切り替え線でも詰めて上げたほうが良いのかも知れませんが、フロント切り替え線にはスラッシュポケット(縫い目を利用したポケット)があるためちょっとの少しの詰め幅でもポケット移動も必要となり、コストアップになってしまうし、シルエット的には左右4cmずつ(後ろ身2cm、サイドパネル後ろ切り替え線で2cm)だったので、それほど大きくシルエットがおかしくはならないので後ろのみで詰めてます。
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作業途中、2重になっている肩ヨークが、左右5mmずれているのがわかりました。(肩線から片方が25mm反対は20mm)修理ついでに左右22.5mmになるように調整してます。

 お直しをしてて、こういった問題って結構あるんですよね。元々の縫製が悪くて修理箇所じゃないところをお渡し後に指摘されたり・・・。これって誰かがトイレにウ●チをつけていたところに入ってしまって、出た時に違う人が入ってくるような感じ?
そんな場面に遭遇したら自分でキレイにしてから出るようにします。(笑) 気が付いたら直しますし、修理箇所と全然違う場所の時はお知らせしますんで。。


 さて、昨日はウエスト詰めをご紹介したんで、今日は「出し」を。(過去のご紹介分はブログに掲載してます。)

シルエットを崩さずに詰めるのは最大2インチ(≒6cm)でしたが、出しはもっと厳しく1インチ(≒3cm)がいいところ。サイズが34とか35インチとかだともう少し出せるかも知れませんが、デニムの伸び具合によるのでおおよそ3cmと思ってください。


で、本日ご紹介するのがエヴィスとマッコイ。

学校では教えてくれない!洋服業界のウラ話
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これがエヴィス。普通ウエストの出す分の生地はパッチの下など目立たない部分で接ぎ足すのですが、今回のこのエヴィスのパッチがビーフジャーキー状態でこの影部分では無理なので
やむなく後ろ中心に足してます。

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もっと合う風合いのデニムがあれば良いのですが、当店の場合裾上げやその他サイズ詰めなどでカットした生地はすべてお返ししているため古びたデニムの在庫を持ち合わせていないため適当な生地をご用意出来ませんでした。


ループのバータックももちろん元に戻しますよ。
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裏はこんな感じで、エヴィスの場合ウエストベルト付けのステッチが20番糸2本取りのチェーンステッチで縫われているのでオリジナル通りに仕上げてます。

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すごい縮み。これを一度取り外して作業終了後に付け直ししたんですけど、この縮み具合も戻すのがタイヘン。おまけにカチカチになっているので、この細かくなったミシンピッチに1針1針同じところに針を落としていかなければならず、少しでも失敗するとボロボロとなってしまうのでものすごい集中力を必要としました。

(外した段階でヤバかったのでご依頼者には事前に最悪の場合は千切れることもあるとお伝えしましたが、無事仕上げられました。)



学校では教えてくれない!洋服業界のウラ話
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そして、マッコイがこれ。

こちらはセオリー通りにパッチ裏で接ぎ合わせ。
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こんな感じで出せますのでビール腹の貴兄やメタボってきたアラフォーの皆さまは愛着のあるジーンズは出しもどうぞ。

3cm以上出さなければならない方はジーンズを直す前に痩せましょう。私も実はウエストがきつくて穿けなくなっているジーンズが家に数本あるのですが、スタッフより「出し禁止令」が出ており、出すより引っ込めろと言われ続けてます。はぁぁ。

さて、本日はご依頼の多いジーンズのサイズ補正。
今回はBALENCIAGAコーティングデニムのジーンズ。
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これだけを見てもどこを詰めたか分からないですよね。
ウエストヒップは各6cm、ワタリは3cmの詰めを行ってます。ワタリから下は全体のシルエットのバランスを見ながら裾幅までで調整します。

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詰め箇所はいつもの如くサイドのシーム。ポケット口のリベットは一度取り外して、再生して取り付け直してます。

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今回のはコインポケットもシームから少し離れて余裕があったので違和感なく仕上げられてます。

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内側はこんな感じ。これを見てもわかんないでしょうね。だって分からないように仕上げてますんで。(笑)


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唯一詰めた形跡が残るのがこのベルトの接ぎ線。でもパッと見で気づかないようにループの影で切り替えます。(ここがミソです。)

サイズ補正については、大体出来る範囲は2インチ(6cm)程度が限界です。今日も4インチ詰められないかとお問い合わせがありましたが、サイドの他に後ろ中心と前で詰めて詰められないことはないかも知れませんが、コストが大幅に上がってしまうのと後ろ中心を詰めると大抵の場合、元のアタリが消えてしまい見た目よろしくないし、尻ぐりのカーブを変えることによりお尻に食い込んでしまったり、それを防ぐためにベルト周りだけで詰めるとヨーク部分が尖がってしまうので仕上りをお勧め出来なくお断りしてます。出来上がり重視をすると詰めるのは2インチが限界だと思ってください。(出しは1インチ程度が限界)