独立自尊 福沢諭吉の危機感 | S blog  -えすぶろ-

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-人は年をとるから走るのをやめるのではない、走るのをやめるから年をとるのだ- 『BORN TO RUN』より
走りながら考える ランニング・読書のブログ

  心身の独立を全うし
  自らその身を尊重して
  人たるの品位を辱めざるもの
  これを独立自尊の人という



「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」
の福沢諭吉の言葉です。
人は身分に関係なく、国境・人種も超えて対等であるためには
独立自尊な存在でなければならない。
福沢の平等思想の最重要部分は
この気高い『独立自尊』の精神にあります。


「独立の気力なき者は必ず人に依頼す、
人に依頼する者は必ず人を恐る、
人を恐るる者は必ず人にへつらうものなり。
常に人を恐れ人にへつらう者は次第にこれに慣れ、
その面の皮鉄の如くなりて、
恥ずべきを恥じず、論ずべきを論ぜず、
人をさえ見ればただ腰を屈するのみ。
いわゆる習い性となるとはこの事にて、
慣れたることは容易に改め難きものなり。」

こんな無様な国民になってはいけない、と「武士」福沢は、
長らく士農工商の身分制度下にあって
「立てと言えば立ち、舞えと言えば舞い、
その柔順なること家に飼いたる痩犬の如き」

国民の姿を見て、開国後、大いなる危機感を感じて『学問のすすめ』を書きました。

100年以上前に福沢が感じた危機は残念ながら
ますます大きな危機になっているようです。

福沢の説いた平等で自由な社会の大前提
独立自尊の精神
これは今後もますます必要な時代になっていきます。

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修身要領