おそらく最初の記憶は姉の本棚にあった阿刀田高の小説の表紙。
自らも読者世代となり、はまりにはまって今も片足の足先は抜け出てはいない星新一先生のショートショートの表紙。
口づける男女が転がって頭頂部が見えて驚いたゴールデン洋画劇場のオープニング。
キョンキョンの映画怪盗ルビィのポスター。
と、思い出すと枚挙にいとまが無いのだが、和田誠先生関連の展示に行ってきた。
全国各地をツアーしていた和田誠展にはいけずに終わったので、いつかその日が来たら必ず行きたい。
千葉県市川市で開催されているこちら。
デジタルのない時代のポスターやデザインはいかなるものか、全て手書きでRGBカラーを指定して感覚で絵付けをしたものではなく、一つのポスターに同じような色味に見えても微妙にカラーは違うなどが知れた。
お次は京橋で開催中の映画に特化した和田誠先生のお仕事。
やはりポスターは圧巻。撮影オッケーだったので遠慮なく撮った。
画像の映画は私が初めて観たミュージカル映画「巴里のアメリカ人」のもの。この映画を観てジーン・ケリーに憧れてタップダンスを習いたい習いたいと思い続けて30年。言い訳だけはA評価である。
この映画のポスターも描いていたのか!と驚いたという話。
私のイメージする和田誠先生の配色。この微妙なグリーン系統を使いこなすのが他にはなく見入ってしまう。
あー、そうか。ポスターを描いてみたいなとここ数年思っているけど好きだから描きたいではだめなのかなと思うほどの素晴らしさだった。
市川の展示は無料。
京橋の展示は250円。
京橋に着いたところで、財布を忘れたことに気づいた。ここまで来てまさかと思いつつスマホはあるからワンチャンバーコード決済いけるか?と展示フロアまでチャレンジしてみた。
クレジットカード、バーコード決済は対応していないとのこと。
しかしSuicaとPASMOはオッケーで、確か私のSuicaには残高480円ほど残っていたなと思い出し、いや待てよ?帰りの電車賃はいくらだ?と再び焦る。
受付のマダムが親切で、本当に財布を忘れたのか単純に怪しい人なのか疑わずに優しく対応してくれた。
「電車賃を調べてみます」と聞かれてもいないことを伝えて受付を離れ、調べてみた。
146円(IC)と表示。
暗算ができないマシュマロ脳のため電卓を叩く。
250+146=396円
神のご加護よ‼️
「電車賃は146円でした!」と聞かれてもいないことを再び報告。
「それではゆっくりとタッチをお願いします」
おぅおぅおぅこんなにエレガントな言い方あるのかい?ゆっくりタッチしようと急いでタッチしようと料金は変わらないぜ?と思いながら50年の人生でもっともゆっくりタッチをして関所を通過した。
汗だくである。
それにしても250円だったから入れたものの、ありがとうなんだが安すぎる。これら偉業を保管するためにももう少し入場料を取って欲しいものだ。私が財布を忘れない限り喜んで払いたい。
和田誠先生のポスター作品の画集を探してみよう。
にゃおす😻
ケビ子