結婚記念日がバレンタインデーなため、本来なら私にもロマンチックなギフトがあってもよさなものだが、夫が愚図る。


「男はバレンタインにチョコレートが欲しい生き物だ。これは美味しいかもしれないけどチョコレートじゃない。バレンタインはチョコレートの日なんだよ」


これは普段あまりお菓子を食べない夫に気を遣ってチーズ系のお菓子を取り寄せてバレンタインにあげたところ言われた台詞。


なるほどそうか。

以降、チョコレートがわかりやすく使われているお菓子を贈って大団円。


しかしホワイトデーは都合よく忘却の彼方となりまともにお返しをもらったことはない。それなら自分の食べたいホワイトデー限定お菓子を頼んでみるかと、だんだんそんな生活になっていく。

ようするに諦め、である。


今年も夫からという体でサダハルアオキのマカロンを私が頼み、13日に届いた。

夫は泊まりの出張で不在。


14日の昨日は夕方に夫が帰宅して、飲みに行きたいと言うので外で合流してから帰宅。


すると驚くことが起きた。


「僕は君のためにホワイトデーを買ってきました!」と満面の笑みで恥ずかしそうに首を傾げて両手で持った紙袋をこちらに手渡すのだ。


結婚して以来、プレゼントらしきものは特になくローソンで気まぐれにカレーせんべいを買ってくれるのがせいぜいの夫がホワイトデーのお返しをくれた。


うれしかった。


マシュマロだったらどうしよう


ここで素直に喜べないのが知恵のついた大人である。マシュマロは苦手だ。せっかくもらうなら美味しいお菓子が良い。


すると袋はチョコレートの有名店、ピエールマルコリーニのものであった。


夫よ、でかした!上出来だ!

改めて喜ぶ打算的な妻。






あーホワイトデーってこんなに嬉しいんだなーと感激してしまった。


来年のホワイトデーもよろしく頼む。

それにしても嬉しかった。



にゃおす🐱

ケビ子