先日非番で家に居たところ、職場の同僚からLINEが来た。なんと!伊勢海老を捌いて持って来てくれるとのこと!職場の後輩から頂いたという。
実は伊勢海老を頂くのは2度目で前回もその後輩からだった。後輩というのは、4月に入社した新人くんで、島の出身でお父さんは漁師。そういうわけで、島の人にとって伊勢海老はとても身近な海の幸なのだそうだ。でも、少なくとも私にとっては普通の海老さえ高い!と思っているのに、伊勢海老なんてとても手の届かぬ高級食材である。
最初に頂いた時は、職員の数に足りなかったのと、私の家庭では捌ける者がいなかったので他の職員に譲って辞退させてもらったのだった。自分で捌くのに挑戦してもよかったんだけど、どうも食材を台無しにしてしまう確率が高いなという気がしてならなかったのもあって。今回は職場の捌いてくれる同僚にも感謝でござる!それに新人くんと親御さんもきっとみんなに気を遣っているんだろうなと。大変申し訳ないです。でもとにかくありがたいことでござる!
その日の夕方、お頭とお刺身になった伊勢海老を届けてくれたので、早速お刺身から頂いた。身がコリコリしていて「んマイっ!!」と私を吠えさせるには充分過ぎる美味さであった。お刺身を家族の中で食べれるのは私だけで一人では多過ぎるので、あとは天ぷらにすることにして、お頭の部分はお味噌汁に。
私は、伊勢海老を食べながら今は亡き祖母を想い出していた。祖母も島の人で、海の幸が身近にある環境だった。私たち家族がお盆や正月に帰省するたびにいつもご馳走を作って待っていてくれたっけ。
最後に伊勢海老を食べたのは祖母の家だった。手慣れた手つきで伊勢海老の硬い殻をバリバリ力強く捌く90歳近い祖母を、私が驚きの目で見ていたことが想い出された。
あの時、既に祖母は息子さんの家に呼ばれてもう島には住んでいなくて、久しぶりの自宅とあってすごく嬉しそうにしていたなぁ。晩年は、島に帰りたいとずっと口にしてたっけ。もし息子さんの家を離れ、島に戻っていたら、きっともっと早くに亡くなっていたと思う。けれども、祖母にとってはそれでも幸せだったのかもしれないなと、今でも考えてしまうことがある。
私は介護の仕事をしていて、長生きすることが幸せとは限らないなと感じることもあり、よく利用者様に寄り添うというけれど、ただ一所懸命お世話してそれが、本当の意味で寄り添うことになるのだろうか。それぞれ家庭の事情もあるけれど、いろいろ考えさせられることもあるなあと。
それにしても、本当に久しぶりの伊勢海老、ごちそうさまでした!
※画像は生成AIです。不覚にも写真撮り忘れたので。
