中国の軍事戦略 | 三木けえオフィシャルブログ「実行力。維新」Powered by Ameba

中国の軍事戦略

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さて、中国が南シナ海のサンゴ礁を埋め立て、海南島の三亜に拠点を築く理由は軍事的な戦略はもちろんのこと、経済活動の拡大という意味からみても重要です。

中国人民解放軍の任務は「国家の主権、安全、及び領土の防衛」にあり、それに加えて「国家経済社会の保障」が『国防白書』に明記されていることを考えれば、中国海軍の対外的拡大が、中国経済活動の拡大と無関係ではないことが理解できます。

中国が経済活動を海外に拡大する上で、軍事力をその保障としなければならない理由は、海外のエネルギー資源の輸送路確保と海外に展開する中国企業と中国人の保護、そして軍事力によってその地域の経済的活動に自国に有利な状況を作り出す事です。
そして現在中国の経済・国家戦略上一番重要なことは工業原料や食料の安定的な購入であり、その最大の輸入先はアフリカです。

アフリカから中国に来る資源はインド洋を通りますので、インドの保有している非常に大きな海軍力を中国は無視できません。
中国は拡大路線を決して諦めないがゆえに、優先順位が自ずとついてきます。

南シナ海とインド洋に優先度が高くなり、東シナ海が現状維持で波静かに見えるのはこの為と推察されます。

続く→