第二列島線の線上には
昨日は第一列島線のお話を書きました。
今日は第二列島線です。
上図は昨日の図と同じ物です。今日はこの第二列島線にご注目下さい。
この図では分かりませんが、この第二列島線の近くに上から小笠原諸島、硫黄島、そして少し南下して内側に沖ノ鳥島があります。
そしてフィリピン辺りまで南下するとグアム島があります。
中国の当面の軍事目標は第一列島線に沿った米軍による海上包囲網を突破することで、更に次なる目標は米軍の包囲網を第二列島線まで引き下げることにあります。
第二列島線より西に米海軍艦隊の影響が及ぼされなくなれば、恐らく中国が真っ先にしたいことは台湾の併合でしょう。
沖縄の米軍基地を県外へ移設するということは、台湾にとっても、日本にとっても致命的なことです。
鳩山首相は普天間の問題がこじれてから、「沖縄米軍の重要性が分かった。」という主旨の発言をしましたが、日本の首相たる人間の発言としては、誠に恥ずべきことです。
社民党の福島党首が「米軍は国外へ。グアムで充分。」という考え方自体が、まさに日本を中心に置いた考え方ではなく、いかに中国よりの考え方であるのか、この第二列島線の地図を見る時、より明瞭になってくるのです。
そして、第二列島線までが中国の国家利益が及ぶ海域はどこでも中国海軍が保護すべきとの考え方によって、中国の海軍艦隊が我が物顔で包囲すれば、日本の貿易は致命的な打撃を受け、いざとなれば、中国の許可無くしては航行できないような事態に陥ることも考えに入れなければなりません。
ですから、私達は常に日本という国がどういう位置にあるのか、考えておかなければならないのです。