もはや昔の面影なき六本木 | 行動援護人晃介の希有でありふれたマイライフ

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久しぶりの六本木…。もしかして十数年ぶりか? 
先日、去年に引き続いて2件目のCMナレーション収録のため、とあるスタジオへと出かけて来た。

オレは今は行動援護人の仕事をやっているから、CMナレーターを主職業としているワケではない。古い知人がキャスティングの会社をやっていて、オレの声が合いそうなCMなどがあると、昔のボイスサンプルを使って「候補に出してもいいか」と打診してくれるのだ。

候補に出したところでそう簡単に決まるものでもないし、「オレ(の声)でよければどうぞ」とOKしたら、去年11月、意外にも大手食品メーカーのTVCMがひとつ決まり、今年早々にもまた今度はソリューションビジネスの会社のTVCMが決まり、先日その収録のため六本木まで行って来たというワケだ。

今回も何とか無事に仕事を終えた。やはり昔同様、オレの声が素材として何らかの作品(今回の場合はCM)に使われるのはうれしいし、その作業自体も楽しくやりがいがある。行動援護の仕事の楽しさとやりがいとはまた別のものが味わえてオレは何てしあわせ者なんだとつくづく思う。

それにしても六本木、前回行った青山・外苑前と同じく、オレの記憶とはずいぶん違う街に変貌しているのには驚いた。イヤ、十数年も経っていれば変わるのも当然か…。

地下鉄六本木駅を出て飯倉の方向へと進む。とある路地の奥。「おっ! 瀬里奈は健在だ!」瀬里奈では昔、所属事務所の忘年パーティーをやった記憶がある。

そしてドンキホーテ。当時その屋上には観覧車があったっけ…。

さらに飯倉の交差点を越えて進むと右側にロシア大使館。当時はソ連大使館だった。その場所ではオレはめずらしい体験をした。

その当時オレの所属事務所が六本木交差点から乃木坂方向へ少し行った所にあった防衛庁(今は東京ミッドタウンらしい)の前にあって、そこから同じ事務所の声優さん5〜6人で一緒に、今回と同じラジオ日本の地下にあるスタジオへと向かうべく歩いていた。そしてソ連大使館の前まで来た時、何故かオレ一人だけ警察官に呼び止められ、いわゆる「職質」を受けたのだ。

住所氏名を聞かれ、ポケットやバッグの中をチェックされた。「おお! これがあの職務質問ってヤツか!」とは思ったが、何でオレだけ?! ちょうどその頃サミットが行われていて警戒中だったようだ。

おかげさまで今回はそんな事はなかったが、今回は逆にこっちから警察官に質問してやった。「すみません。この近くにコーヒーの飲める店ってありませんか?」ってね。お巡りさん、笑顔で「さァ、ちょっと近くにはないかも知れませんねえ」と答えてくれた。

その通り、その近辺にはホントにコーヒーショップは見当たらず、おそらくラジオ日本
の中にならあるだろうと行ってみたらやはりあった。そこでコーヒーを一杯飲んで英気を養い、地下にあるスタジオへと向かった。

さてまた次はいつどこのスタジオへ行くことになるのか…。イヤ、果たして次はあるのか、それはわからないが、ナレーションの仕事もさることながら、スタジオのある懐かしい東京の街を見るのもまた楽しみのひとつである。