現役(げんえき) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

元気 うわ~

 今日は、現役(げんえき)という言葉です。


 月刊誌「WILL」という雑誌の最新号で、日下公人氏(元日本長期信用銀行取締役で、多くの公職を歴任後、現在も現役で活躍中)の寄稿に触れて驚いたのは、文中に溢れる若々しい感性と、氏のプロフィールに書かれていた生年月日です。何と、1930年生まれ・・ということは、今年は86才となる。まさに、生涯現役(げんえき)を、そのまま体現されている方です。何ともうらやましい限り。私自身の事をかけば、最近は、とうも感性が鈍くなっているような、また物事に対してクリエイディブに反応することが苦手になってきたようで、ある種の老化を感じています。これではいけませんね。


 さて、現役(げんえき)ですが、現(げん)は、玉の光が輝いてはっきりしている意味。また、隠れていたものが見えるようになる、実際にあるetc.の意味となります。役(えき)は、割り当てられた任務、職分etc.の意味となります。即ち、現役(げんえき)とは、生きている意味や役割が明らかになってくる様をイメージさせますが、辞書でその意味を確認すると、世の中で実際に活動中のもの・・とあたりまえの説明がありましたが、その内に秘めたる意味は、自分がこの世に生まれた意味に目覚めることにあるのではないかと思います。


O 命!

 社会の仕組みとして、自営業者が社会参加を止める時期は、本人の意志如何ですが、サラリーマンの場合には、定年が設定されてていて、ある年齢になると、所属している会社や組織から離れていかざるを得ません。現役ではなくなることを意味しますが。現役・・という言葉が内包する意味から考えると、いわゆる職場からリタイアしても、自分の役割や使命を自覚する事によって、次のステージで現役(げんえき)でいられるという事なのではないでしょうか。冒頭ご紹介した日下氏が、まさにそれを証明してくれています。