妄想(もうそう) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

表情BOX想像
 今日は、妄想(もうそう)という言葉です。

 今朝の東京新聞の一面トップ記事には、驚かされました。妄想(もうそう)の極みか?さいたま市内の公民館が機関誌で募集した俳句に応募した作品が掲載されなかった事から、作者の女性が、公民館を訴えるといった珍事が起きたというもの。俳句の内容は、梅雨空に「九条守れ」の女性でも...というものだが、これが掲載されなかった事が、表現の自由に反し、精神的苦痛をこうむったというもの。そもそも公民館は、護憲論者が、護憲活動を実践する場ではなく、珍事としか言いようがない。

 九条信者という言葉がありますが、憲法九条が戦後の日本の平和を守ってきた・・という妄想に近いものではないのでしょうか。実は、日本国憲法の九条と同様の内容が盛り込まれている世界各国の憲法は多くあります。例えば、9条1項にある「国際紛争を解決する手段としての戦争放棄」は、イタリア、ハンガリー、コスタリカ、パナマほか、文言の違いがあるが多くの国の憲法に謳われています。それでも、それぞれの国は戦火にまみれるなど不幸な事態に合っています。日本が国土を海に囲まれている、日米安保条約など様々な要因で、70年物長い間、戦争を回避できているのが例外的な事態だと考えた方が正解だと考えます。さて、何故、今回の珍事が起きたのか、憲法9条があれば日本は戦争に巻き込まれないという思い込みが強いのでしょうね。

 さて、妄想(もうそう)ですが、妄(もう)は、亡(ぼう)と女(おんな)という文字の組み合わせです。女性には申し訳ないが、女性問題で人生を台無しにする男の姿が浮かんできます。そもそもの妄(もう)の意味は、節度がない、嘘偽り、デタラメetc.等となります。また、想(そう)は、物事の形や姿を思い描く事を意味します。従って、妄想(もうそう)とは、嘘や偽りを如何にも真実であるかのように思い込むことを意味するのでしょう。

心心
 世の中には、いろいろな人がいます。いろいろな人が心の病に悩まされて怪しげな新興宗教に入信し、せっかくの人生を台無しにしているケースも多いようです。国家間のトラブルの背景に宗教的な問題が存在することもあります。また、ある独裁国家においては恐怖政治のもとで、国民が洗脳状態に陥る場合もあるようです。人間の心理的な弱さは、ある種の脅迫観念を植え付けられる事で、人の心を妄想の世界に誘うようです。気を付けなければなりません。