研鑽(けんさん) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

小鸡鸡必胜 頑張り
 今日は、研鑽(けんさん)という言葉です。

 世の中には、確かに天賦の才に恵まれた、素晴らしい能力の持ち主がいます。しかしながら、一方で、後天的な、地道な研鑽(けんさん)や努力が生み出した天才と言われる方々も多くいます。天賦の才ということでは、例えば、目が見えないというハンデを負いながら、世界で活躍するピアニスト・辻井伸行さん。私は余り音楽に興味がありませんが、いやでもこの方の凄さは耳に入ってきます。一方、スポーツの世界では、王貞治さん、長嶋茂雄さん、最近ではイチローさん、相撲の世界では今活躍中の白鵬等、天才と言われるプレーヤーは数多くいますが、実は、この方たちは、天才的な能力を発揮する裏側で、普通のプレーヤーの何倍もの練習量で、さらにその能力を高めてきた方々です。天賦の才も勿論あるのでしょうが、それに磨きをかける努力を、人の何倍もやってきているのです。これは、私たちの日常でも同じではないでしょうか。

 さて、研鑽(けんさん)ですが、研(けん)とは、努力して向上する、極めるetc.の意味となります。また、鑽(さん)には、穴をあける、物事を深く究めるetc.の意味があります。研鑽(けんさん)とは、努力して物事を極める・・という意味になります。ちなみに、鑽(さん)の文字の、右側の“賛”という字には、他人の美徳を褒め称える、助ける等の意味があります。研鑽(けんさん)という言葉の内側には、努力する人への称賛のニュアンスも隠れているようです。

アメブロ 筆
 研鑽・努力するという事は、なかなか大変な事です。私自身、若者の時代には、自分に課せられた職務は、必ずしも人に頼ることなく、自らの能力を磨いたり、知識を蓄積したり、厭うことなく研鑽・努力できた時期があります。職業人として、そういった経過を得て、まさに油が乗り切っていると自覚したのは40代の中間管理職の時代でしょうか。今は今で、好きな事が中心ですが、ある種の研鑽は続けています。文筆業を始めるわけではありませんが、自分の考えを短時間で書き下ろす能力。そうした能力を身に着けたいと、始めたのが、このブログです。既に、6年余になんなんとしていますが、まだまだ続けたいと思っています。