今日の言葉は、緊張(きんちょう)です。
物事に真摯に取り組むという事は、緊張(きんちょう)感を伴うものなのですよね。いい加減に流す、緩みきった精神状態の下での仕事振りには、その成果に期待することはできません。ただ、組織というのは惰性に流れると、とかく気のゆるみが出てくるものです。そこで、意識的に、組織の中に緊張感を生み出すような仕組みを導入することになります。人は易き方に流れがちですが、それを防ぐための仕掛けです。監査とか、検査とか、外部の人の目から見て現状がどうか・・といった作業を通じて、自分の組織あるいは自分自身の仕事ぶりを反省する、それが組織の緩んだ糸を張りつめたものに変えるきっかけになるのです。
さて、緊張(きんちょう)ですが、緊(きん)とは、きつく糸を巻きつける、厳しい、差し迫るetc.の意味があります。張(ちょう)には、弓を引き絞る、たるみなく広げる、張る、言い張るetc.の意味があります。即ち、緊張(きんちょう)とは、糸がピンと張ったような精神状態の事ですね。
人は易き方に流れる・・と言いましたが、生きるという事、働くという事、自分の職責を果たすという事、いろいろな課題に取り組む時、その時間が楽であるはずがありません。そこには、克服をしなければならない課題が当然あるわけですから、今まで遭遇もしたことのない新しい事態が展開するかもしれません。そういったものに背を向けて逃げるのは簡単ですが、逃げてしまえば元も子もなくなる。想像を絶する緊張感の中に身を置くことになるかもしれませんが、新しい課題への挑戦は、そういったものなのです。ただ、乗り越えた後の充実感は、これまた何とも言えない喜びに包まれる事間違いありません。