今日は、拙速(せっそく)という言葉です。
私の若い頃からの信条の一つが、”拙速(せっそく)を尊ぶ”です。少々、仕事が粗くとも、大勢に影響がない範囲であれば、遅くて丁寧な仕事より、荒くても早い仕事の方が良い・・そういった価値観です。それから、拙速と軽率は、まるで違う、似て非なるものです。拙速とは、仕上がりが荒っぽいだけで、肝心な要点はしっかり抑えている状況にありますが、軽率は、大切なところが抜けている。そんな違いがあると思います。
さて、拙速(せっそく)です。拙(せつ)とは、つたない、へた等の意味となります。速(そく)とは、速い、速やかである、速さ等の意味があります。拙速(せっそく)とは、つたなくともスピード感に溢れている状態です。
視点は少々ことなりますが、仕事が出来る人でも、酒やタバコにふけっているうちに、体力年齢も、脳内年齢も、老化が急速に進みます。あれほどスピード感に溢れ良い仕事をしていた人が、穴だらけの仕事をする。老化とは、そういった事なんです。従って、ある程度の年齢を過ぎたら、自己管理が極めて重要になります。自分の能力、体力を維持する努力。それさえあれば、若い頃と同じように、拙速でも良い仕事ができるはずです。