終着(ちゅうちゃく) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

END話し変わる
 今日の言葉は、終着(しゅうちゃく)です。

 演歌の世界では、”終着)駅”って、よく歌詞の中にでてくる言葉ですね。皆さんは、終着(しゅうちゃく)という言葉から、どのような事をイメージされますか。私は、年のせいでしょうか、職業人としてのゴール(退職)をイメージします。また、そのゴールを日本語に置き換えたとき、終着という言葉をイメージしました。なんだか、寂しさや哀愁が漂う言葉ですが、その先に、新しい道が開けると思えば、まんざらでもない。私は、早くゴールに飛び込みたい、そして、その先の道を早く歩み始めたい、そんな事を、よく考える毎日です。

 さて、終着(しゅうちゃく)です。終(しゅう(とは、物事ができあがる、終わる、終わるまで、一番あとetc.の意味があります。糸偏に、冬の字の組み合わせ。余談ですが、雪国・機織、それから”おしん”。大ヒットしたテレビドラマ”おしん”が、キャスティングを変えて、また連続ドラマとして登場するそうです。こんな事をイメージさせる終(しゅう)という文字。次に、着(ちゃく)です。衣服などを身に着ける、ぴったりと付いて離れない、落ち着いているetc.の意味があります。終着(しゅうちゃく)という言葉からは、物事が終わりを告げたときの寂寞感が伝わってきます。

雪だるま太郎うわ~
 話を元に戻しますが、終着駅という言葉。雪国、東北の駅が思い浮かびませんか。郷愁と寂しさ、静寂。終着駅に漂うなんとも言えない寂寞とした空気。人生のゴールが、一つの終着駅であることには違いありませんが、精一杯虚勢を張って、虚勢が実に代わるくらい元気に生きる。これが、この世に命を授かった人間としての務めかもしれませんね。