始末(しまつ) | 二文字熟語

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漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

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 今日の言葉は、始末(しまつ)です。

 いろいろな事がありますね~。それはそうです、長い時間が経過すると、なんの変化もないように感じられるものも少しずつ変わっているんです。小さな変化を積み重ねると、大きなうねりとなる。これが、時代の変化や転機にもつながる。政治、経済、社会といった大きな枠組みだけでなく、個別の企業や組織、個人の生活の中にも同じようなことが起きるのは、何らおかしな事ではないんです。問題は、そうした大きな変化のうねりに遭遇したときの私達の対応でしょう。変化のうねりに慌てふためくのは愚の骨頂。変化のうねりによって受けるであろう影響の大きさを如何にしたら最小限に押さえることができるのか、先ずは、そこに意識を集中する事でしょう。後始末は、今の事態を治めてからで充分。 

 さて、始末(しまつ)とは、読んで字の如し。始め・・と・・末。はじめから、終わりまで。国語辞典を見ると、物事の締めくくり、跡かたづけ、と解説があります。如何に良い形で締めくくるかが肝心。

コーヒー棒
 今朝の言葉「始末」に関連して、日経論説委員・芹川洋一氏の社説(2011.6.6)の一部を抜粋し紹介しておきます。

【失敗の本質(戸部良一ほか著)】
☞旧日本軍の失敗の事例研究を通じて、失敗の要因を分析。
☞今の民主党に通じるものがあった。戦略目的が定まっていないと、必ずし失敗する。
☞組織運営にも問題がある。政権担当とは、国家を動かしていく責任をもつことだが、それには当然、政治の技術がいる。
☞政治主導の誤った理解で官僚を排除し、官僚組織を機能停止におちいらせた。今回の大震災の対応が後手に回った一つの理由がそこにある。
☞幹部クラスに、市民運動家、弁護士、松下政経塾といった組織とは別世界で育った人達が多いなど組織運営の経験のないメンバーが多いため、人を動かす人情の機微にはうとい。
☞不思議なのは、事前の根回しなどなしに、いきなり会議で、物事を決めようとすること。
☞民主党は、これまでの「失敗の教訓」から、戦略目的をしっかり定め、国家の統治をうまくやることを学ばなければやらない。