打開(だかい) | 二文字熟語

二文字熟語

漢字の中には、その文字を超越した深い意味思いが込められていることが多くあります。日頃何気なく読んでいる数々の言葉の中に、脈々と流れている日本精神を読みとろうと努めてみませんか。とても、興味深い事実に気がつくはずです。

びよんうえ

 今日の言葉は、打開(だかい)です。


 目の前の難しい局面を何とか、自分がよかれと思う方向に運びたい。課題克服に結びつけたい。そうった場面は、日常の仕事だけでなく生活の中にも、たびたびあるのではないでしょうか。東日本大震災は、被災地である東北関東の太平洋側の地域に甚大な被害をもたらしました。また、その影響は、日本経済の停滞という形で、北海道から九州・沖縄まで及んでいます。例えば、取引先が被災したことによる間接的な影響です。例えば、トヨトのカンバン方式は、基本的には在庫を持ちません。東北地方にある部品メーカーの生産ラインのダメージが、下流にある被災していない中小企業の生産ラインに大きな影響を及ぼしています。こういった事態が、多くの業態の企業にまで及んでいると言うことです。なんとか、この局面を打開したい。


 さて、打開(だかい)の意味です。打(だ)とは、たたく、打つと言った意味です。開(かい)とは、閉じてあったものが開く、自由にする、始まる、仕事を始める、手を加えて有用なものにする、教えて知恵を広くする等、結構、多くの意味を持っています。打開(だかい)とは、思い切った方策を実行することで未来に希望を持つ、そんな意味がイメージされます。実際に、辞書をひもとくと、行き詰まった状態をうち破って解決に導く・・こういった解説があります。


まるまるあげ

 何か壁にぶつかったときや、克服すべき課題に直面したときに、それを解決に導くのが打開策です。ただ、解決、答えは一つではないことを認識しておく必要があります。解決策とそれによって導き出される答えは、複数あるということです。誰もが納得し、誰もが満足する答えはない。即ち、誰もが納得し、誰もが満足する打開策はない。そういった価値観の中で、皆が妥協をする方策が、現実的な方策になるのでしょう。そればベストでなくとも、次善の策であっても、とにかく前に進むことが未来を開く。未来の障壁を打開する。