美容室に、もう何ヶ月も行っていない。


髪を切りたい気持ちはある。

だけど夫がいつも撫でてくれた髪、触れてくれたその部分がなくなってしまう気がして、どうしても予約ができない。

夫が見たことのない自分になることにもどこか抵抗があって、
新しい服もなかなか買えずにいる。


いつまでもこのままじゃいけないことは、分かっている。
変わりたくないと思っていても、生きている私は年を重ねていく。
いつか、夫の年齢に追いつき、追い越す日が来る。

夫が知っている私よりも、ずっと、ずっとおばあちゃんになる日が来るのかもしれない。
私は、そこまで長生きするのかな。

考えると、ものすごく気が遠くなる。

年末、愛犬が虹の橋を渡りました。


「Go to Daddy!」
「Go to Mommy!」

どこにいても、そのコマンドを聞くと必ず私たちを見つけてくれた愛犬。


「大好きだよ。Go to Daddy!」
そう声をかけながら見送りました。
向こうの世界では、無事にDaddyを見つけられたかな。

遠距離恋愛中の彼からしばらく連絡がなくなって、
もしかして愛情が冷めてしまった?
まさか別れたいの?
そんな不安になる夢を見て、目が覚めました。

私と夫は、結婚前にしばらくの間遠距離恋愛をしていて、
きっとその頃の記憶が夢に出てきたのかも。


今は毎日、夫の写真に向かって一方的に話しかけています。
夫のいない日常にはいまだに慣れなくて、
涙を流さずに過ごせた日は、旅立ちの日からまだ一度もありません。

寂しい気持ちだけじゃなくて、
もっとしてあげられることがあったんじゃないか、
死に直面してどれほど怖かっただろう、どれほど不安だっただろうと毎日考えています。

私は現実を受け入れられなくて、
「絶対に良くなる」と信じて本人にも言い続けていたけれど、
本当はもっと気持ちに寄り添ってほしかったのかもしれないな。
そう思うたびに胸が締めつけられます。

だから不安で気持ちが離れちゃう夢を見ちゃったのかな。


毎朝、お線香をあげなら夫の写真に話しかけます。
「また一日、再会できる日が近づいたね」と。

子どもたちの成長をしっかり見届けるって夫と約束しているから、
私はまだそっちの世界には行けないけれど、
こっちの世界で毎日を一生懸命生きていたら、ちゃんと彼は認めてくれるはず。

国を跨いだ遠距離恋愛をしていた時よりも、
彼はさらに遠くへ行ってしまったけれど、
きっと私たちは大丈夫。

ちゃんと乗り越えて、いつか笑顔で再会できる。