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KDDSのブログ

 慶應発達障害支援会 (KDDS:Keio Developmental Disorder Support) は、発達障害児の支援をする学生団体です。
KDDSは、応用行動分析学に基づいた療育方法を用いて発達障害児の支援を行っております。

KDDS 3年の笹川です。9月6日に実施したピアトレについて活動報告をさせていただきます。

ピアトレ・・・ピアトレーニング:同年代の仲間(peer)同士のコミュニケーションを通じて社会性やコミュニケーション能力の向上を目的とした集団活動です。
原則として、身体ほぐしである【歌とダンス】、劇を通して社会的なスキルを獲得することを目的とする【どうする?○○さん】、【工作】、【運動】の4つの活動を行っています。


『ターゲット行動(当日のピアトレの目標)』
ルールを守る

『全体のプログラム』
① 歌とダンス
② どうする? ○○さん
③ 秋の遠足に行こう
④ 食べ物ずかんを作ろう

『活動ごとの詳細』
① 【歌とダンス】
○この活動のターゲット
全体:動作模倣(大人の動きを真似する)
大きい子:「○○と言えば●●」という関連づけ

<活動の流れ>
① 円になり「ぞうさん」の歌を歌い、「ぞうさんの真似」(手で象の鼻を真似た動きをする)をしながらゆっくり歩く。
② 大人が「ぞうさんの真似」をしつつ手で捕まえた子どもに簡単な質問をし、答えてもらう。
③ 回転する方向やスピードを変えたりしながら何回か続ける。

<感想>
知っている歌を使って簡単な動きで活動ができ、小さい子も楽しむことができました。象だけではなく、うさぎやカエルなど他の動物の真似も上手にできました。しかし、大きい子は動物の真似をすることが恥ずかしい様子でした。皆がより楽しめる活動にできるよう工夫する必要があるとの意見が出ました。

② 【どうする? ○○さん】
○この活動のターゲット
ルールを守る

<活動の流れ>
①登場人物が不適切な行動をする劇を見てもらう。
②劇に対してそれぞれ登場人物がするべき行動を子供たちに考えて、答えてもらう(挙手制)。
③改善版の劇を見てもらう。
④大人と一緒に改善版の劇の練習を行う。
⑤改善版の劇を、みんなの前で発表してもらう(挙手制)。
⑥①~⑤の流れを、4つの劇で繰り返す。

<各劇の流れ>
①電車が駅のホームに到着した時に、列に割り込んで席に座ってしまった
 →列の順番を守って乗車する。
②電車の中で遠くにいる友達を見つけて走ってしまった
 →電車内では走らず、歩いて移動する
 +学校の廊下、図書室、お店の中など、人が多いところや静かにしなくてはいけない場所では走ってはいけないことも知ってもらう。
③隣の子がお絵かきをしていて自分もしたいが、自分は色鉛筆を持っていない。
→「貸して」と声をかける
④先生が話している時におしゃべりをしてしまい、先生の指示内容がわからなかった。
→先生が話している時は、先生の方を向いて話を聞く。

<感想>
今回の劇は、公共の場や学校を想定し、マナーを守るということをテーマにしました。特に、大きい子はシチュエーションを想像しやすかったようで、大きい声で自信を持って発表できました。一方、小さい子には難しかったような様子が見受けられました。「何がいけなかった?」→「走るのがダメ」→「それなら何なら良いの?」→「歩く」といったようにスモールステップにするなど、理解を促す工夫が必要でした。

③【秋の遠足に行こう】
○この活動のターゲット
ルールを守る

<活動の流れ>
①どんぐり拾い:時間で区切って、箱の中のどんぐりを竿を使って拾う。
②果物狩り:拾ったどんぐりと交換でジャンプをし、高いところにある果物や野菜を手に入れる。
③キノコ狩り:沢山のキノコがある中で、自分の振り分けられたチームの色と同じ色のキノコだけを選んで拾う。

<感想>
盛りだくさんな内容で、たくさんの秋の味覚を手に入れることが出来ました。全てゲーム感覚でお子さんはとても楽しんでくれたように思います。しかし、活動が多い分大人がバタバタしたり、ルールを徹底することが出来なかった場面もありました。

④【食べ物ずかんを作ろう】
○この活動のターゲット
ルールを守る、お友達と物の受け渡しをする

<活動の流れ>
①図鑑のページに書かれている指示に従い、必要なパーツの受け渡しをペアの子ども同士で行い、のりやクレヨンの貸し借りを行いながらパーツを貼ったり塗り絵をしたりしてページを完成される。
②ページが完成したら、ペアの子どもが一緒にMT(メインセラピスト)に見せに行き、トークン(見通しを立てるためのご褒美)と表紙のパズルのパーツを貰う。
③①~②をページ数分繰り返す。

<感想>
図鑑という形に残る作品を工作することができ、子どもたちも夢中になって取り組んでいました。図鑑のページをめくるたびに喜んで作業出来ていました。しかし、作業が単調で、同じことを繰り返し行っていたため、特に大きい子は終盤集中力が切れかかっていた様子が見受けられました。作業にバリエーションを持たせ、飽きさせない工夫をする必要がありました。

《全体の感想》
 今回は全体的に盛りだくさんな内容で、子どもたちも楽しんで活動出来ていたように思います。特に運動の【秋の遠足に行こう】から工作【食べ物ずかんを作ろう】にかけては、子どもも大人も盛り上がって楽しむことが出来ました。
 一方、盛りだくさんな内容だっただけに、大人の準備がバタバタしてしまった場面が多々見られました。子どもが楽しめ、且つ大人の準備がスムーズに行え、活動中は子どもの動きに集中できるような活動づくりが求められているように思います。また、強化や盛り上げのバリエーションを増やし、更に活気づいた活動を作ることも今後の課題として再認識しました。