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KDDSのブログ

 慶應発達障害支援会 (KDDS:Keio Developmental Disorder Support) は、発達障害児の支援をする学生団体です。
KDDSは、応用行動分析学に基づいた療育方法を用いて発達障害児の支援を行っております。

KDDS1年の古木です。2月16日に実施したピアトレについて活動報告をさせていただきます。

※ピアトレ…ピアトレーニング:同年代の仲間(Peer)同士のコミュニケーションを通じて社会性やコミュニケーション能力の向上を目的とした集団活動です。





『ターゲット行動(当日のピアトレの目標)』

小さい子と大きい子: 依頼、要求する

子どもたちが学生のサポートを受けながら依頼や要求の練習をしました。



『全体のプログラム』

①歌とダンス「はくしゅのうた」

②「どうする?あんなちゃん」(大きい子のみ)

③材料集め「準備をしよう」

④工作「ロボットを作ろう」

⑤ゲーム「アンパンチをしよう/ロボット大戦」



『活動ごとの詳細』



①【歌とダンス「はくしゅのうた」】

○この活動のターゲット

体を動かす、強弱をつけて拍手をする。



<活動の流れ>

①学生を交えて大きな円になる。

②時計回りまたは反時計回りに進みながら《大きな栗の木の下で》のリズムに合わせて強弱をつけた拍手をする。

♪おおきなはくしゅ(おおきなくりのきのしたで)

♪ちいさなはくしゅ(あなたとわたし)

♪おおきなはくしゅ(なかよくあそびましょう)

♪ちいさなはくしゅ(おおきなくりのきのしたで)

※「はくしゅ」の部分で3回手を叩く。



<感想>

子どもたちは強弱をつけた拍手を上手にすることができていました。

途中で進行方向やテンポを変えることで、より楽しんでいただけてよかったです。



②【どうする?あんなちゃん(大きい子のみ)】

○この活動のターゲット

丁寧な口調でお願いする。



<活動の流れ>

①劇をみる(間違い)。

②どのセリフが間違っていたか、どのように言えばよかったか発表してもらう。

③劇をみる(正解)。

④どのようにいえばよいか、ついている大人と練習する。

⑤子どもたちの実践。

⑥以降繰り返し。



<感想>

積極的に挙手をしていただけてとても良かったので、より挙手を増やせるように学生もフォローに力を入れていきたいと思います。

怒った言い方が問題であることを子どもたちに指摘していただくというものであったのですが判断が難しく、スキルによっては言葉選びを改善していきたいと思います。



③【材料集め「準備をしよう」】

○この活動のターゲット

小さい子:依頼する(「○○ちょうだい」「○○とって」)

大きい子:依頼する(「○○して」)



小さい子

<活動の流れ>

①大人とペアになって活動する。

②子ども一人一人に、集めた材料を置いておく場所を設ける。

③材料のうちいくつかはすでにそろっており、集まっていない材料を活動内で集める。集めるべき材料は、一人ずつに配布するカードに書いてある。

④大人と一緒にお店屋さんに行き、店員に「○○とって」などと欲しい材料をとってもらう。

⑤材料を一つに集められたら、それを材料置き場に置きに行き、また他の材料を集めに行く。

⑥④から⑤を繰り返して材料を全て集める。



<感想>

依頼の言葉を引き出すために届かないところにパーツを置いておく、という工夫をしており、狙い通り子どもたちが進んで依頼ができていました。

これからの活動でもターゲット行動を引き出す工夫をしていきたいと思います。

スキルによっては少し難しい活動であったように感じました。

学生がより柔軟な対応をし、スキルに合わせた活動ができるように改善していきたいと思います。



大きい子

<活動の流れ>

①子どもを3人一組のペア(指定)にする。

②指示を出す一人(お願い係)にヒントカードを渡し、残りの二人(ロボット係)にはその通りに動いてもらう。

③お願い係は、ヒントカードに書かれている「○○して」のセリフをロボット係に言う。

④ロボット係はお願い係の指示に従い、お題に取り組む。

⑤お題をクリアしたら、ロボット係がMTのところに行く。

⑥ロボット係が「交換して」とMTに言えたら、工作で使う材料と交換ができ、もらった道具は道具置き場に置く。

⑦役割を交代して②から⑥を行う。



<感想>

当初のルールにはなかったのですが本番で、より楽しめるようにロボットの真似をしながら移動するように工夫をしていてとても良かったと思います。

これからもより楽しんでいただける方法を常に考え、臨機応変に行動していきたいです。



④【工作「ロボットを作ろう」】

○この活動のターゲット

依頼する(「○○して」)



<活動の流れ>

①子ども二人と学生一人がペア(指定)になる。

②子どもAが学生に材料または道具を「とって」と言う。

③もらった材料または道具を子どもBに渡し「塗って」「貼って」と依頼する。

④子どもBは「いいよ」と言ってから作業をする。

⑤AとBの役割を交代して②から④を繰り返す。



<感想>

ターゲットにしている依頼をよくできていてよかったです。

キャラクターのパーツを貼り付けたり、自分でイラストを描いたりして、好みのロボットが作成でき、満足していただけていたと思います。

これこらもよりターゲット行動を引き出せる方法を考え、改善していきたいです。



⑤【ゲーム「アンパンチをしよう/ロボット大戦」

○この活動のターゲット

小さい子:依頼する(「あっちにいって(指さし)」「アンパンチして」

大きい子:依頼する(「○つまっすぐに行ってください」「曲がってください」「○○してください」)



小さい子「アンパンチをしよう」

<活動の流れ>

①ロボット(アンパンマンと食パンマン)とペアになり手を繋いで活動する。

②ロボットが子どもにどこに移動してほしいか尋ね、子どもに「あっちに行って」と言いながら指さしで指示を出してもらう。

③子どもに「アンパンチをして」と指示を出してもらう。

④攻撃したらついている大人がカードにシールを一つ貼る。

⑤カードにシールが3つ集まったら必殺技(カメハメ波)がでる。子どもに「カメハメ波やって」と指示を出してもらう。

⑥敵(バイキンマン)を倒したらカードとお菓子を交換する。



<感想>

自分で材料を集めて作ったロボットが自分の指示で動き、一緒にバイキンマンを倒せるということで、子どもたちはとても楽しそうでした。

ロボットやバイキンマンの演技もうまく、今回のピアトレの中で一番の盛り上がりでした。



大きい子「ロボット大戦」

<活動の流れ>

①子ども同士のペア(指定)に大人がつき活動する。子ども同士のペアが対戦する形をとる。

②ついている大人が、子どもを足跡マークに連れて行く。

③ついている大人が、子どもにロボットにどこに移動してほしいか尋ね、子どもに「○つまっすぐ行ってください」「曲がってください」と指示を出してもらう。

④コントローラーを見せ、キック、パンチ、ビームのどれをしてほしいか指示を出してもらう。

⑤攻撃が効いたら子どもを交代させ③と④を繰り返して敵を倒す。

⑥お菓子を渡す。勝利チーム→敗北チームの順で行う。



<感想>

小さい子同様、今回のピアトレの中で一番の盛り上がりでした。

自分の作ったロボットが自分の指示で動いている、なかなか攻撃が効かない、ということで子どもたちが夢中になってくださいました。

子どもたちに心の底から楽しんでいただけているということが、学生にも伝わってきて嬉しかったです。

子どもたちのスキルに適し、ターゲット行動を引き出せ、楽しんでいただける、という理想的な活動であったと思います。



『全体の感想』

全体的に子どもたちに楽しんでいただけていて良かったと思います。

これからもターゲットや子どものスキルをきちんと考えて企画し、子どものできることを最大限させること、注意を集めること、刺激を与え過ぎないことを意識しながらフォローしていきます。





今回の活動報告は以上です。