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KDDSのブログ

 慶應発達障害支援会 (KDDS:Keio Developmental Disorder Support) は、発達障害児の支援をする学生団体です。
KDDSは、応用行動分析学に基づいた療育方法を用いて発達障害児の支援を行っております。

KDDS2年の笹川です。4月20日に実施したピアトレについて活動報告をさせていただきます。


※ピアトレ…ピアトレーニング:同年代の仲間(Peer)同士のコミュニケーションを通じて社会性やコミュニケーション能力の向上を目的とした集団活動です。


『ターゲット行動(当日のピアトレの目標)』

小さい子:並ぶ

大きい子:話し合う、順番を待つ


今回も前回に引き続き、小さい子と大きい子が一緒に活動を行いました。子どもたちは学生のサポートを受けながら年齢の違うお友達と一緒に活動を楽しみました。


『全体のプログラム』

①歌とダンス「きらきら星」

②「どうする?○○ちゃん」

③コイ工場

④こいこい!

⑤はるコイ


『活動ごとの詳細』


①【歌とダンス「きらきら星」】

○この活動のターゲット小さい子・大きい子:体を動かす


<活動の流れ>

①学生を交えて大きな円になる。

②《きらきら星》の歌に合わせて、時計回りまたは反時計回りに行進したりしゃがんだしながら、体の左右や胸の前で手をひらひらさせる動作を行う。


♪きらきらひかる

♪お空の星よ

♪こっちできらきら(まばたきしては)

♪あっちできらきら(みんなを見てる)

♪きらきらひかる

♪お空の星よ


<感想> 子どもたちは上手に手をひらひらさせることが出来ていました。大きい子は、テンポを速めたり回る方向を変えたりすることでより楽しむことが出来たように感じました。小さい子にとってはいろいろな位置で手をひらひらさせることが難しい場合もあるように感じられ、小さい子も大きい子も等しく楽しめるような活動を考えるという次回以降の課題点となりました。


②【どうする?○○ちゃん】

○この活動のターゲット小さい子:並ぶ

大きい子:話し合いをする、順番を待つ


<活動の流れ>

①登場人物が間違った言動をしてしまう劇を見る。

②小さい子と大きい子のペアで話し合い、登場人物が言うべきであるセリフを考えてホワイトボードに書き、それを見せながら発表する。

③正しいセリフの劇を見る。

④どのようにいえばよいか、ついている大人と練習する。

⑤子どもたちの実践。

⑥以降繰り返し。


〈劇の中の間違った言動及び正しい言動〉

①順番に並んでいた時に、お友達に割り込まれてしまったが、何も言えなかった。 

→お友達に抜かされたら、「順番守って」と言う。

②物事をみんなで話し合って決める時に、自分の意見を言う前にお友達が勝手に決めてしまった。 

→お友達が決めてしまったら、「ちょっと待って。私は~がしたい。」と意見を言う。

③お友達が苦手なリレーを頑張っているのに「遅い!早くして!」と言ってしまい、お友達が泣いてしまった。 

→お友達が頑張っていたら「がんばれ!」「あと少しだよ!」等応援の言葉をかける。


<感想> 劇の中の間違いが子どもたちに伝わりやすかったからか、子どもたちは積極的に正しいセリフを複数個考えてくれました。また、次の活動で使うことができる題材だったので、子どもたちは次の活動でもセリフを言うなどして活かすことが出来ました。

発表の時間では子どもたちみんな大きい声で発表出来ましたが、積極的に挙手をしてくれる子とそうでない子が見受けられました。みんなが積極的に挙手をしてくれるような工夫を学生が考えていきたいです。


③【コイ工場】

○この活動のターゲット小さい子:並ぶ、話し合いを行う

大きい子:列を崩さない、話し合いを行う、他人の意見を聞き入れる


<活動の流れ>

①2つのチームを作り、チームを列にして「あっち向いてホイ(もしくはじゃんけん)」を行う。「あっち向いてホイ」をした数だけ次の活動で使うクレヨンがもらえる。

②チームを列にしてバケツリレー方式で工作で使うコイを運ぶ。運んだコイに色を塗ることが出来る。

③チーム内でコイを塗る際の枚数や色について話し合いを行う。

④コイに色を塗る。


<感想> 1つ1つの活動がコイを塗るために必要な過程であるという設定をしたため、子どもたちも進んで活動を楽しんでいました。チーム対抗戦にしたことで盛り上がったのですが、その代わりに物を受け取った時の「ありがとう」が言えていない場合が多かったように見受けられました。子どもたちに楽しんでもらいながら、ターゲット行動も促せるような活動を作るという今後の課題となりました。


④【こいこい!】

○この活動のターゲット小さい子:列に並ぶ(前の人の後ろに立つ) 大

きい子:話し合いをする、順番を守る


<活動の流れ>

①チームを2つ作り、それぞれについてリーダーを選ぶ。

②リーダーが他のチームメンバーに、コイ釣りゲームの並び順の希望を聞く。

③順番の希望が被った場合(子ども同士で被らなければ、チームメンバーの大人が被らせる)は大きい子主導の話し合いで決める。

④スタートの合図で先頭の子からコイを一匹ずつ釣っていく。


<感想> コイを釣るという活動が楽しかったようで、子どもたちはみんな笑顔でコイ釣りゲームに取り組んでいました。また、列に並んでいる際、足跡を書いた紙の上に立つようにしてもらったことで、列を崩すことなくゲームを楽しむことができました。

足跡を用いるという点は、安全面から見ても効果的であるように思うので、これからも活用していきます。


⑤【はるコイ】

○この活動のターゲット小さい子:並ぶ

大きい子:順番を待つ


<活動の流れ>

①チームごとに列を作る。

②スタートの合図で先頭の子から一匹ずつ、釣ったコイを鯉のぼりの竿が描いてある台紙に貼りに行く。

③両方のチームが貼り終わったらどちらのチームの鯉のぼりが長いかみんなで数を数える。


<感想>

子どもたちが取り組んだ活動の結果が、鯉のぼりという目に見える形で残ったので子どもたちは達成感を感じてくれたと思います。ここでも、足跡を活用することでスムーズにコイを貼る作業が出来ました。


『全体の感想』

全体的に子どもたちに楽しんでいただけていて良かったと思います。【どうする?○○ちゃん】の活動で使った「がんばれ!」等の応援の言葉をその後の活動で子どもたちが積極的に使えたことが大きな収穫でした。

前回の反省から、今回のピアトレでは日常生活でも活かせるピアトレにしようということを強く意識しました。子どもたちが日常で活かしてくれたら嬉しいです。

今回も前回に引き続き、大きい子と小さい子混合のピアトレでした。大きい子と小さい子の役割を明確化したことでスキルの差に対応し、かつ子ども同士の交流が出来るような活動を今後も考えていきたいと思います。


今回の活動報告は以上です。