師匠に挨拶しに行った。



新年の挨拶と合わせて正式にコンビニを辞めることになった報告をした。



何だか気分的に師匠に報告するまでは他の方々に辞める事を告げにくい気分だったから、この日やっと気分がスッキリした。









私の話に師匠は

そうかそうか

良い選択だな


私の考えに反対しない。



辞めようかどうしようか?なんて周りに相談していた時、大概は
「このあと何か決まってるの?決まって無いなら決まるまで続けたら?」
なんて言う人が大半だったから、辞める事が決まった後とは言え、それで良いと言う師匠には器の大きさを感じたし、師匠は俺には到底追い付けない領域に居るんだなと思った。







もっと言えば
「食うために続けなよ」
なんて言うより
「思った道に進みな」
って言い切れるくらいの大きさがなきゃ、複数店化の夢や人を育てる夢なんて見ちゃいけないんだろう。





器の大きさと言えば話の流れからライバル店長の話になったとき、あれだけ給料をガンガン取ってその中から離婚した前妻への養育費を払い新しい家族の為にマンションまで買って、師匠に利益を渡さなかった店長が今、別チェーンで2店舗を運営している事を知っても、それで良かったと言い切る姿を見てまざまざと自分の小ささを感じ、師匠の大きさを改めて実感する事にもなった。







その後、社員時代や店長時代によく連れていってもらってた、割烹へ行き想い出話に華を咲かせる。


師匠は呑んでも、悪口は言わず人の良い面ばかりを話す。


きっと俺には一生超えられない目標なんだろう。






楽しく呑み、辞めたらもう一度ゆっくり呑みましょうと約束しお開きになった。





これで正式に皆に報告できる。


お世話になった方々に報告し、残り約一ヶ月を平穏無事に過ごしたい。


でも


色々あった店だから最後に何かあるかもね?なんて考えていたら案の定、辞める報告をしなきゃならない人の中の一人が一昨日(1/21)、大変な事を…
本年も(暫くの間?)よろしくお願いします。



昨日、氏神様と氏神様の本社と結婚式をした神社に初詣に出掛けた。




朝まで仕事をこなし・・・ってほどお客様も来ないし、納品も瞬きする間に終わる量だから、仕事をした!って感じではないのだが。


おかげで朝早くから初詣に行くことが出来た。






何年ぶりかの晴れ。
この時期だと快晴って言って良いほど天気に恵まれた。





正月のシーーンとした、独特の空気感と言うか独特の匂いのなか、ますは氏神様へ。


無人の神社らしくひっそりと静まり返ったなか、礼をし祈る。


今年は祈ると言うより報告かな?
「店を辞める事になりました。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします」
って感じで。






そして、氏神様の本社へ。

小高い山の上までの階段は年々キツく感じてくる。


今年は嫁さんの方が
「足が上がらない…」
って言ってた。


車でも上がれるんだけど、やっぱり階段を上がる方が、去年を振り返り新しい年が良い年であるように考えながら一歩一歩踏み締めて本殿へ向かえるから有り難い気がする。






上がると残念ながら神主さんは不在だったが、氏神様の時と同様に祈る。


お札を買おうと思っていたが不在なので仕方が無い。
嫁は
「お金置いて持って行ったら?」
なんて言っていたがさすがに神様の前でそんなことは出来ない。

帰りに寄れる所だから、また後で来てみる事にする。





そして有料道路に乗り、結婚式を挙げた神社へ。



あの時は豪雨時々晴れだった。
参道を歩く時や記念写真を撮る時は晴れたけど。


今まで昼に参拝する時にもほとんどの年が雪や雨、暴風が吹き荒れてる事が多かった。


なんだか神様は私達が店を辞める事を知っていて、今の店の経営者としての最後の年は晴れさせてくれたんじゃないだろうか?

なんて二人で有り難く感じた。





朝、早かったせいもあるのだろうが渋滞もなく、三が日では初めて神社前の駐車場に停める事ができた。




去年はあった参拝までの大行列もなくスムーズに参拝する。


ここでも余計な事は願わず、
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
とだけ頭に浮かべ祈る。






そして二人がもっとも気になる新年の運勢を占うため、おみくじをひく。



「おーっ!大吉やっ!」

「私、吉みたい」

私の大吉を見て、嫁さんはちょっとがっかりしている。



二人でおみくじを真剣に読む。



読み終わり、嫁さんのおみくじを見せてもらうと、


「大吉やん!」


嫁さんは吉と言う文字だけ見て吉と思ったらしい。


結局、二人ともに大吉と言う今までなかった結果に。

店の人として最後のおみくじで大吉だったから、初めておみくじを持ち帰る事にした。


嫁は括らなきゃって言ってたが、おみくじは持って帰って良いんだってね。






熊手(今年はミニサイズ)とお札、嫁はお守りを買い、馴染みのテキヤさんの露店へ。


この人とも店が出来てからの付き合い。
最初はトラブルもあったが後に良くしてくれ、最近は一年に一度ここで会うのがお互いの楽しみになっている。


病気や怪我があったそうだが、顔は明るかったから深刻なことはないのだろう。






帰りは神社へ向かう道路は大渋滞。

ほんの一時間の差でスムーズに参拝できたみたい。



来年もこの時間にしなきゃね。







帰りにお札を求めにもう一度、氏神様の本社へ行くとまたまた誰もいなかった…


ちょっとだけ、お金を置いて持って行こうかと頭を過ぎるが、やめた。



車に戻り、二人で思案してると凄い勢いで神主さんがやってきた。



なんでも朝からお参り等があって忙しかったそう。
それなのに待たせて申し訳ないって言ってくれた。



いやいや、私達が勝手に来ただけだからと詫びる神主さんに逆に申し訳なく思う。





無事、お札も手に入れる事ができた。









こんな快晴といい、スムーズな参拝といい、最後の神主さんのタイミングの良さといい、この日が今年最大の大吉の御利益かもねって二人で言い合った。
なんとか神棚掃除も終え、久々に店で年越し。


蕎麦も食べて無いけど、いろいろ考えながら残り数分を過ごそう。


今年もお目汚し失礼しました。