よかれと思って。
人が喜んでいるのを見てると嬉しい。
だからそのための行動を起こす。
やる気が湧いてくる。
人の喜びを自分の喜びとする。
利他の反対は、利己ではない。そんなに単純なものではない。
私たちは「利他とは与えること」と思い込んでいるが、いいことをしようとしても、時に相手を傷つけてしまったり、ありがた迷惑なこともあるように、利他として受け取られなければ成立しない。利他には与えることではなく、受け取ることで発生する原理があるのだ。
"最澄が重視した忘己利他(己れを忘れて他を利する)"
"空海が重視した自利利他(自己を深めて他を利する)"
"自分を忘れる、自分を深める、どちらの方向に進むにせよ、自分の存在を抜きにした利他には大きな罠がある。''
空海の自利利他とは、利他と自利は切っても切り離せない、自利こそが利他の土壌であると考えられていた。
利他の本質とは、自分と他者が深くつながるとも言われている。
そういった背景から
利他のことを、
「人の喜びを自分の喜びとする」
という言い方をする人がいる。
わたしには、自分の日頃の利他に近しく、今のところ一番理解しやすい。
利他的な行為をすると、自分にも喜びをもたらしてくれる、自利がめぐってくるということ。
だからついついやってしまう。
ケアの相互性やケア者、被ケア者の関係性の反転とも同じことなのか。
在宅での食事の介助や摂食嚥下訓練の場面でも…
特に家族と食べるを供することは、想像力を育み、他者とのつながりや信頼を深めるような自利利他(利他性)を含んだこと。
自己中心的な利己ではない自利を追い求めることが結果として利他にもつながっている…
だから自利利他というのかなぁ
「為善最楽」という台湾の言葉
『いいことをするのが一番楽しい』という意味で、コミュニティデザインにも通ずる言葉。
楽しいと思えることをしていたら、地域が少しずつ良くなっていくのが理想的だ。