常に一緒に居た。
だけどある日突然、私の中の何かが切れて、その子を受け入れられなくなった。
言葉を悪くするなら、生理的に無理というあれ。
顔も合わせなかった。
ひたすら避けた。
いじめまがいのこともした。
またある日、突然コロッと笑顔で私はその子に寄って行った。
その子は拒むことなく、前と同じように接してくれた。
元どおりの友達になった。
最近その子の電話をした。
「どうしてあの時、あんなひどいことをした私を黙って受け入れてくれたの?」
「単純に、小人がすきだったから、かな。ほら、小人は近づくと逃げるでしょう。だから逃げられないように自分からは近づかなかった。寂しくなかったと言ったら嘘になるけど、どこかでまた戻ってきてくれると思ってたし、そう思っていたかった」
その子は全部分かっていた。
私が自分から距離を縮めるのは良いけれど、相手から迫って来られると逃げてしまうこと。
求められることが苦手なこと。
それを分かった上で付き合ってくれていたのだ。
私はその子が羨ましかった。
上手に愛される子だった。
人に縋るのも上手だった。
「私は敵を作りやすいから」と言っていたけれど、来るものをほとんど拒む私と比べたら、まだマシな方だった。
嫉妬していた。
今でも半年に一度は話しをする。
あの時はごめんね、と謝る。