早朝の空気を引き裂くようなにぎやかな蝉の声。
アブラゼミとミンミンゼミの大合唱が今日の始まりを告げてくれます。
ゆっくりと深呼吸して全身をストレッチすると頭もからだもニュートラルに。
当たり前ではない平和な朝が、いっそうワクワクした気分にさせてくれます。
さて、前回の「ゆめのはなし」のなかで
『夢を見るとぐっすり寝ていないと思うこともあるかと思います。』と
書きました。結論から言うと、決してそんなことはありません。
それは、一晩の睡眠の経過が、ノンレム睡眠(深い眠り)
とレム睡眠(浅い眠り)が3~6回繰り返していて、
レム睡眠の時に夢を見るということは眠っているのに脳波は目覚めているのです。
睡眠も脳の働きの一つということでかつて学んだ
脳科学の教科書を久しぶりに開いてみました。
その中から抜粋しながら睡眠と脳をとらえたいと思います。
レム睡眠の脳波は行動的には眠っているのに
脳波の形は覚醒の脳波に近い波形を示しているということです。
その状態の時に起こしてみると、その人は夢を見ていたという答えが
返ってくるといいます。
普通私たちが目を閉じると眼球は上転していて、ノンレム睡眠の時はこの状態で寝ています。ところが、レム睡眠になると眼球が下に降りてきてまっすぐものを見るときと同じ位置にあり、その位置で眼球が急速な上下運動をすることが、レム睡眠の名の由来ということです。
夢を見ているとき、私たちの脳の中では特定の領域が起きているとき以上に
フル稼働してダイナミックな活動が起きています。
特に視覚や感情のエリアでは
・大脳皮質(視覚連合野): 目は閉じているのに、過去の記憶から「映像」をリアルに作り出します。
・扁桃体(へんとうたい): 感情をつかさどる部分です。夢の中で「怖い」「嬉しい」「焦る」といった強い感情をリアルに感じるのは、ここがフル稼働しているためです。
・海馬(かいば): 記憶の整理棚です。ここから古い記憶や最近の出来事がランダムに引っ張り出されます。
ストーリー性のある鮮やかな夢は脳のこのようなエリアから
意識のスクリーンに映し出されたノイズのようなものが、私たちが認識している夢
の正体だと考えられています。
脳は、起きている間に仕入れた膨大な情報や五感の刺激を、睡眠中に整理整頓しています。
必要な記憶を長期記憶として定着させ、不要なデータや、昼間に感じた不安・恐怖といったネガティブな感情を和らげ、消去するプロセスを進めています。
そして、記憶の整理と感情のクリーニングすることが、夢の役割ということです。
更に
前頭前野(ぜんとうぜんや): 論理的思考や理性をコントロールする、脳の「司令塔」です。この部分は夢を見ている間、活動は著しく低下します。
「前頭前野」が休んでいるため、ストーリーに矛盾があっても脳は「おかしい」と気づけません。そのため、空を飛んだり急に場面が変わったりする奇想天外な展開がそのまま受け入れられてしまいます。
夢の不思議も脳のエリアが作り出していると理解すると納得できます。
よく眠れたと感じる質の高い睡眠は、脳と体の両方のメンテナンスがうまくできた状態のことを言います。
① 心のメンテナンス(レム睡眠): 夢を見て、嫌な気持ちをリセットしたり、体験したことを記憶として頭にしっかり覚え込ませたりします。
② 体のメンテナンス(ノンレム睡眠): 夢を見ない深い眠りの時間です。ここで体力を回復させ「成長ホルモン」がたくさん出ます。
③ 睡眠のリズム: 浅い眠りと深い眠りが、一晩の中で規則正しく波のように繰り返されることが大切です。
④ 朝はすっきり起きて、体が軽いと感じたら、良い睡眠がとれています。
今日は立秋、暦の上では残暑になりますが本格的に秋の涼しい風を感じるのは
まだ先になりそうです。
それでは今夜も夢を楽しみに眠りにつけますようにzzz。

