最近、忙しくて映画見てないんです。何とか時間を作って定期的にブログ更新できるようにしたい。ということで、今日は、ラオール・ウォルシュ監督の「世界を彼の腕に」(1952年、The World in His Arms)を紹介したい。タイトルのとおり、世界を股にかける主人公の冒険と恋のお話。若い時なら避けていたはずのこういう類の映画も、年を取ると観られるようになるから不思議である。でも、70年代の香港・台湾の功夫・武侠映画大好きというのだけは約50年、変わっていないからもっと不思議。

 

時は1850年、ロシア領アラスカでアザラシを密漁し毛皮を売っている船長のジョナサン大尉(グレゴリー・ペック)がサンフランシスコに帰ってくる。

 

たまたまロシアに帰る船の当てを失った伯爵令嬢マリーナ(アン・ブライス)がジョナサンに船を出してもらうために近づき、ジョナサンは彼女に一目惚れする。

 

密猟のライバルであるポーテュギー役のアンソニー・クインが、ことごとくジョナサンに対抗する調子はいいがいけ好かない男として登場する。他の役者たちを食うほどの存在感だが、最後には仲間として彼を助ける美味しい役どころを演じている。

 

ジョナサンにいつも力を貸す片腕的存在のディーコンにジョン・マッキンタイア。

 

マリーナは嫌っているが、彼女の婚約者のセミョン大公にカール・エスモンド。

 

このほかの出演者にアンドレア・キング、

 

ユージニー・レオントヴィッチ、グレゴリー・ゲイ、

 

ブライアン・フォーブス(左)、リス・ウィリアムズ(右)。

 

2人の甘い恋が描かれたり、

 

先にアラスカに着いたほうが両方の船の持主になるという賭けをしたり、

 

大公とマリーナの結婚式に潜入して、花嫁を奪ったり、

 

追ってくる大公と一対一で闘ったりと、何の捻りもない恋とアクションをふんだんに取り入れた冒険活劇だ。大味な作りでヒーローの人物設定もシンプル、観ていて多少恥ずかしい気持ちになるほどだが、ユニバーサル・ピクチャーズ創立40周年記念作品として、単純明快、後味スッキリの娯楽大作となっている。