新しい年になりました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。なんと大晦日の夜に義母が他界しました。葬儀の準備もこんなタイミングで大変だし、年賀状はとっくに出しちゃってるし、でも、とりあえず年明けを迎えることができました。

 

毎年、年明け第一弾は、中華映画を紹介しているけど、前回に引き続き、観ているのにブログに紹介していなかった作品、ジングル・マ(馬楚成)監督の「シルバーホーク」(2004年、Silver Hawk、飛鷹)を取り上げたい。

 

ミシェル・ヨー (楊紫瓊)主演のDVDは結構持っています。昔はブログにこんなイラストギャグ入れてたなぁ。

 

万里の長城をバイクで颯爽と飛び越えるこんなシーンから映画はスタートする。中国政府の撮影許可をもらうのに苦労したらしいが、このシーンを見ていた私の妻が「これ、仮面ライダー? 」って訊いてきた(笑)。

 

そんな勘違いをしてもおかしくない、まさに仮面ライダーみたいな映画なんである。ミシェル・ヨーの役柄は、ルル・ウォンという、社交界で知られた資産家でありモデルでもありながら、あるときは、身分を隠して仮面とメタリックスーツに身を包んだシルバーホークとして悪と戦うヒロインなのである。最初のアクションシーンでは、パンダの密猟グループを退治し、

 

無事パンダを救出する。まあ、こんなサービスシーンを盛り込んだ娯楽アクションで、ストーリーは何の捻りもなくシンプル、このブログでたくさん紹介している他の香港B級映画同様、突っ込みどころ満載。でも、必要以上の期待をしなければ楽しめること間違いないんである。

 

共演のリッチマン警視を演じたのは、歌手としても知られるリッチー・レン(任賢齊)。シルバーホークを逮捕せんと彼女を追っているトボケた役柄がいい。飛行機の中で偶然隣り合わせた2人だが、

 

2人とも以前は、身寄りのない子供たちの少林養護施設でカンフーをともに学び、兄妹同様の仲であった。

 

ルルのおば(關瀛、グェン・イン)が、AI分野の第一人者であるホー教授(陳大明)を紹介するためにルルの家にやってくる。真ん中は、ルルの秘書ミミ(衛萊、ウェイ・ライ)。ところが、ホーの開発した人工知能プログラムを悪用せんと、

 

ホー教授は誘拐される。悪の手先の2人組、モリスにマイケル・ジェイ・ホワイト、青い髪とホットパンツ姿のジェーンにリー・ビンビン(李冰冰)。

 

悪党グループのボスにルーク・ゴス(アレグサンダー・ウルフ)。洗脳ブログラムを世界中にばらまくため、携帯電話会社の社長の白石の娘も誘拐する。なんと、白石社長役は岩城滉一です。

 

白石社長の娘も橘実里という日本人俳優なら、

 

白石の会社の社員や秘書などもほとんど日本人俳優が起用されている。そればかりか、

 

映画は近未来の電脳都市という設定で、事件の起きるポラリス市は、日本でロケが敢行されている。そのため、国際未来科学館などお台場の見覚えのある場所が舞台として映し出される。

 

後半の事件解決には、林リサ刑事(麗薩、リサ・セレスナー)、ホー教授の助手のキット(ブランドン・チャン、張卓楠)が一緒に活躍する。

 

バンジー・ジャンプのワイヤーを使ったバンジーファイトはなかなかの緊迫感だが、撮影では多くの怪我人も出たようだ。

 

40歳を過ぎているミシェル・ヨーも激しいアクションシーンが続き、疲れて温泉で一休み、肌まで見しぇるよー ……というシーンではありません。

 

まあ、最後まで華麗なアクションを見せてくれます。

 

仮面ライダーがお好きな人にはおススメの一作です。って違うか。

 

ミシェル・ヨーの「女性ヒーローものを製作したかった」という思いの詰まった作品のようで、残忍な殺しや流血シーンなどは一切排除している。「バイオニックウーマン」、「スーパーガール」、「キャットウーマン」以上に、幼稚、いや、子供でも楽しめる作品になっている。ミシェル・ヨーほどスマートな女優さんは出てこないが、70年代の香港・台湾の女カンフーもの、武侠ものはもっと大好きなので、一度そういう特集でもやろうかな。


そんなわけで、なかなか普通の映画を紹介しないブログですが、今年もよろしくお付き合い願います。