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うっすら雪化粧の農村と富士山をバックに、わざわざ蒸気機関車を走らせたというアメリカ映画。今日は、一部で国辱的作品とも言われた、サミュエル・フラー監督の「東京暗黒街・竹の家」(1965年)を紹介したい。



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警視庁がアメリカ憲兵隊と協力し合って、ギャング撲滅を図る。左の大尉はブラッド・デクスター、右の警部は早川雪洲だが、英語は吹き替えのようだ。



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刑務所にいたスパニア(ロバート・スタック)がギャングに潜入して情報を流すスパイを演じる。



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彼に協力する日本人女性マリコに、李香蘭こと山口淑子。



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役者としてはギャングの親分を演じたロバート・ライアンが日本ではもっとも著名である。



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映画はフラーらしい変な、いや個性のあるB級スパイものだが、日本人としては昭和の懐かしい文化・風俗が見どころである。写真は銀座・晴海通りかな。



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ロバート・ライアンが風呂に浸かっているキャメロン・ミッチェルを撃つシーン。部屋の中に風呂があります。フラーの勝手な思い込みや脚色が多く、山口淑子も随分反論したようだけど。布団に枕が縫い付けてあるとか、畳の上に風呂があるとか、日本人でも見たことのない日本が見られるんである。



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工場襲撃シーンなのに、「安来節お秀」(1940年の映画)なんてポスターが掲示されていたりするのもご愛嬌。



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銭湯のシーンなどもなんかちょっと違うし、



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本当に日本が舞台という気がしなかったりもする。昭和30年なのに街を歩く子供たちは着物だったり、散髪屋に相撲取りがいたりします。

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クライマックスは、浅草松屋デパートの屋上でのアクションシーン。



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失笑や溜息もあるが、やはりB級アクション映画の鬼才、フラーのこだわりは随所に表れていて、「フラーでなければ決して見られない映画」として楽しむべきなんだろうと思う。



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