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今日の映画は、小津安二郎監督の「麦秋」(1951年)である。結婚にあまり興味のない娘と、やきもきする両親や兄夫婦とのやりとりから、家族の情を描いたドラマだ。10~20代に観た映画って、以前は結構覚えていたんだけど、最近は初めて見るかのように新鮮だったりして、実に情けない限り。



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嫁に行く気のない28歳になる娘の紀子に原節子。



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植物学者の父親に菅井一郎、母親に東山千栄子。自分たちからいずれ離れていく娘を空を舞う風船にたとえたシーンと夫婦の会話は、小津が好きな人にはその雰囲気がたまらないだろうし、嫌いな人にもたまらなくイヤなんだろうなと思うような演出だ。



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医者をしている兄には笠智衆。兄嫁には三宅邦子。



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紀子の上司である専務(佐野周二)は、自分の先輩を紀子の見合い相手に紹介するが、相手は40過ぎだ。右は紀子の親友役の淡島千景。



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紀子の兄の同僚の医者、謙吉(二本柳寛)は、妻を亡くし、三才の娘を抱えている。母親は「紀子さんがうちに来てくれたらいいのにねぇ」と本音を漏らし、紀子は謙吉と一緒になることを決意する。このあたりのやりとりや、その後の母と息子のやりとりが素晴らしい。杉村春子は、小津作品では異彩を放つ(小津の色に染まらない)素晴らしい女優だと思う。



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そのほか、宮口精二、高堂国典などが印象に残った。


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