- クレージーだよ 奇想天外 [DVD]/谷啓,ハナ肇,植木等
- ￥4,725
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そういえば、先日、坪島孝監督の「こゝから始まる」を紹介していて、「なんか似たような出演陣の映画見たよなぁ」と思ったら、同じ監督の「クレージーだよ 奇想天外」(1966年)であった。クレージーシリーズの第15作である。
映画の冒頭、地球のロケット打ち上げなどの被害に遭っているα星が登場する。α星のＭ７(谷啓)は長官(植木等)に、地球の調査を命じられ、たまたま車ではねられた鈴木太郎(桜井センリ)という男の身体に乗り移る。この鈴木太郎という男、大聖コンツェルンの一社である大聖化学の新入社員であった。
大聖コンツェルンの会長秘書である和子に星由里子。前半は厚化粧のシーンが多い。というのも……。
グループの一社、大聖化学の社長(ハナ肇)と愛人契約を結んでいるから。
アパートの隣人であり鈴木の恋人でもあるゆかりに野川由美子。鈴木として生活するＭ７をα星から監視するためにやってきた零八に藤田まこと。
コンツェルンの会長に新藤英太郎。軍事用の弾丸を製造・輸出したり、「平和」法案の名を借りた水爆実験を目的とした法案を議会に通そうとする。谷啓扮する宇宙人Ｍ７は、人の姿を借り、地球の平和のために会社員から歌手、議員と、活躍していく。
社長の妻役の塩沢とき、そして
和子の弟役の吉田次昭、そのほか二瓶正也、佐田豊などは、「こゝから始まる」にも出演していた俳優たちだ。音楽も同じく、広瀬健次郎である。
鈴木の上司に藤木悠。
芸者の小花に高橋紀子。そのほか、クレージーキャッツのメンバーはもちろん、内田裕也や寺内タケシとブルージーンズなども登場、劇中にたっぷり歌と演奏が挿入される。
α星に戻ったМ７は恋しさのあまり再び地球に舞い戻るが、和子は本物の鈴木太郎と結婚していた、というオチもいい。
私がこの映画を最初に見たのは25年ほど前。行きつけのビデオレンタル屋の店主の薦めである。当時はまだビデオレンタル店も珍しく、しかも、2泊3日で1,000円であった。ビデオソフトが平気で１万数千円していた時代である。今、DVDソフトがそんな値段だったら、数えるほどのDVDしか持ってなかっただろうなあ。