たまには時代劇を。「柳生武芸帳」は三船敏郎、鶴田浩二が出ているものと、シリーズ化された近衛十四郎主演もの(1961年)があるが、今日ご紹介するのは前者で、稲垣浩監督の1957年作品だ。柳生家はもちろんのこと徳川幕府の安泰をも左右する鍵となる秘密を記した柳生武芸帳三巻。これを巡っての、柳生十兵衛や竜造寺家、肥前の術者の争奪戦、さらには松平家まで加わっての物語は、いささか複雑でストーリー展開も分かりにくい。でも、とにかくオールスターキャストです。


kazzpの音楽&映画-柳生武芸帳01
肥前の山田浮月斎が抱える忍者兄弟の兄、霞の多三郎に三船敏郎。ま、想像どおりのキャラです。


kazzpの音楽&映画-柳生武芸帳02
一方、弟である霞の千四郎(鶴田浩二)は野獣のような兄と対照的にクールな優男。女性にもモテる。これも想像どおりのキャラか。



kazzpの音楽&映画-柳生武芸帳03
鍋島家にとりつぶされた竜造寺家の遺児夕姫(久我美子)も、お家再建のために武芸帳を狙う。あまりピンと来ない久我美子の入浴シーン(笑)……って、若尾文子の入浴シーンと比べちゃいかんか。


kazzpの音楽&映画-柳生武芸帳05
したたかな柳生但馬守を演じた大河内傳次郎。後ろにいるのは香川京子。


kazzpの音楽&映画-柳生武芸帳04
女優陣としては柳生又十郎(中村扇雀)と恋仲の女性りかを演じた岡田茉莉子の存在感が印象的だ。


全国に散る武芸帳三巻をこれだけ命がけで狙うのはなぜか。武芸帳にはいったいどんな秘密が記されているのか、誰も知らない、知らされないまま物語は進む。


kazzpの音楽&映画-柳生武芸帳06
珍しい三船のラブシーン。敵に追われて死を覚悟しつつ、多三郎と夕姫は筏の上で抱き合ったまま川に流されていく。どうなる、この2人。と、ここで唐突に登場する「終」の文字。え~~っ、ここで終わりかよ。続きは次回を乞うご期待!ってことだったんですね。


ということで、多すぎる俳優たちは続編のほうで紹介します。